第105話 反省と今後
そしてロースだが、
デュラハンが全て片付いたからなのか、やっと落ち着きを取り戻した様子。
「ごめんねみんな。精霊達が何とかしてくれたけれど、そうじゃなかったら・・・・思いっきり足手纏いだったわ。」
ロースは落ち着いたとはいえかなりショックを受けている様子。
「すまないロース。僕が興奮して先走ってしまったせいだ。」
レイナウトはすぐにロースに謝罪をするも、
「ううん、これは私の心が弱かったせいで招いてしまった結果よ。レイナウトは悪くないわ。」
「いや、そうは言っても・・・・」
うん、あれは放っておくべきだね。
「デルク、かっこよかった。」
セシルも空気を読んだのか、デルクと話を。
「かっこよかったって・・・・本当?」
「うん。剣を構える姿とか、さまになっていた。」
剣技なんてまともに習う機会のなかったデルク。
レイナウトやセシルの剣裁きを参考に、自分なりの構えをしていただけなのだが、かっこよかったって・・・・照れるなあ。
一寸嬉しくなったデルクだった。
そして暫くして4人はボス部屋を出て、次の場所へ向かったのだった。
・・・・
・・・
・・
・
「かっこ悪いところを見せちゃったわねセシルちゃん。」
「仕方ない、そういう事もある。」
セシルもローと共に風呂でリラックスしつつ、本日の反省を2人で。
「でもデルクって凄かったのね!レイナウトやセシルちゃんが相手にならなかったあのでっかいの、デルクったら1人で容易く仕留めていたし。」
「ん。デルクは3つのジョブを同じにしたら恐ろしく強い。たぶん1人で100層行ける。」
「あーやっぱりそう?私達足引っ張ているよね。」
「問題ない。デルクは味方には甘い。」
「そうなんだけどさ、なんていうか、頼りっぱなしって何か違うなと思ってさ。」
「地上に戻れば何か手伝えばいい。」
「そうだよね。」
こうして女子会は本日の反省と、デルクの強さについての話で終わったのだった。
で、野郎どもはと言えば、
「何て言うか、今後デュラハンが現れたら、考えないといけないな。」
レイナウトは先の戦闘で、最後のボスに対し無力だった事から、反省をしている。
「あのボス、一体だけ格が違ったからね。100層はあんなのが全部と思った方がいいね。」
まあそんな事はないだろうと思いつつ、一応最悪の事態に備え、レイナウトの意識をそこに向けるデルク。
「そうだな・・・・このまま100層もいけると思ったんだけどな、後1つはレベルを上げる必要がありそうだ。それにロースの事もある。今後彼女は大丈夫だろうか?」
ロースはボス部屋で全く役に立たなかった。精霊に守られているので安全だったが、そうでなければ今頃どうなっていたか。
まあデルクからすれば、レイナウトが今後しっかり守ってあげればいいじゃないかと思うのだが、レイナウトがロースの気持ち、そして自身の気持ちに気が付いていなさそうなので先は長いなあと感じたのだった。
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