第82話 落ち着こう

「デルク、落ち着いて?」


 僕はこの結果に相当舞い上がって、そして混乱していたのでしょう。

 体の小さなセシルが、僕の頭を無理やり?腕を目いっぱい伸ばして自身の胸元に引き寄せてくれます。

 まあ鎧なんだけど。


 だけどセシルの心遣いが心地よく、暫くして落ち着きます。


「セシルありがとう。ちょっと舞い上がっちゃった。まあ結果としては、ジョブ2と3を戦士にしてみたんだけど、お互いのレベルが3だったのが、なんかジョブが統合されて6になったみたいなんだ。」


 首をかしげるセシル。

 あ、まだ僕の興奮冷めやらずだ。


「ええとね、まだ試してない事があるから、今度はジョブ1と2を試すね。今度はレベル6と3。」


 ちょっと恥ずかしいのでセシルから離れますが、まだ手だけは離してくれません。


「デルクに何かあったら悲しい。」


 う。そんな事を言われると・・・・だけどこれは僕がやらないといけない事なんだ。


「セシル、僕は嘘やいい加減な事は言いたくないけど、きっと大丈夫と思うんだ。まあ見ていて。」


 何か分からないけど、きっと成功するという確信がある。しかしなんだろうこの確信じみた感覚は?


「わかった。無理禁止!」


 セシルが少し離れて様子を見てくれます。

 じゃあジョブ1を戦士に、ジョブ2を戦士に、ジョブ3は無しに。


 さてどうなるか・・・・

 う!何だろうこの感覚!


 力が!凄い力が!こ、これはもしかしなくてもレベル6と3が合わさって・・・・?

 さっきステータスは確認したので、必要な所だけ確認しよう。


 ジョブ1とジョブ2が一時的に統合されました。戦士レベル6+戦士レベル3

 ジョブ統合 戦士Lv9となります。


 ・・・・こ、これが・・・・?

 ステータスの変化は?


 <職業:遊び人Lv6:遊び人Lv6:遊び人Lv6>

 <選択職業:戦士Lv9:戦士Lv3:無し >


 <力 : D(+2)>


 <体力 : D(+2)>


 <知力 : A+(+2)>


 <精神力 : B+(+2)>


 <俊敏 : C(+2)>


 <魅力 : B(+2)>


 <運 : A(+2)>



 ええと何これ+2?

 ステータス全部が2プラスされている?


 数値の2?それとも力がDだと2ランクアップでB?

 ちょっとわからなさすぎます。

 今までこのような・・・・アイテムによる補正は聞いた事がありますが、アイテムなしでの補正って統合されたジョブのせい?さっきのはこのような事にはならなかったんだけど。


 しかしそれで?

 あらゆる意味において力が湧いてくるし、研ぎ澄まされた感覚と言うのか違いが判ります。



 因みにこれは後でわかった事ですが、僕の本来のレベルはこの時点で7。

 遊び人のジョブは全て6。

 そしてレベルが上がるとその都度ステータスも上がるようで、最初は4レベルで1。つまりレベル4になればステータスのアップが1。

 そして次はレベル8。

 で、この後はレベルが9以降はレベルが上がるごとに1つステータスがアップするそうで。

 この結果僕のレベルがジョブレベル、これが6から9になったので、2アップなんだそうな。


 こんなにアップしたら1人で魚のエリア制圧できそう。


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