第5話 情景

「情景」


君と出会った日

青い空がもっと青くさわやかに見えた


君と歩いた日

夕映えが悲しいほど美しかった


君と過ごした日

月光の金色が景色を照らしていた


君と別れた日

雨の景色が不思議ときれいだった


君の青いカサが少しずつ遠ざかった

ためらうように少しずつ遠ざかった

僕の心は何もできないで

その景色を見つめていた


ただそれだけの情景

心に残る情景

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