第15話⁂女帝久美子!⁂


詩織の子供達は工作船で北朝鮮に送られたのに何故日本に戻れたのかという事です。

それは、詩織が岸田雄介に頼んだからに他ならないのです。


パチンコ最大手の『キシマル』からの送金が途絶えたら北朝鮮側は大打撃です。

【以前は在日北朝鮮企業は脱税対策、人質状態の親兄弟達の為に相当額の資金を北朝鮮に送金していた】

北朝鮮も大スポンサーにゴネられても後々困りますから渋々子供達を日本に戻す事を認めたのです。

そして愛する詩織のたっての希望で再び子供達と生活出来るようになったのです。


ですが、詩織の身辺を執拗に付け回す怪しい影。

それはそうです。北朝鮮の現状を暴露されては困りますし、他にも諸々の事情が隠されているのです。


金・色・秘密そんな諸々が入り混じって詩織親子は無惨に殺害されたのです。


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スホは韓国に戻り父親との会話の一部始終をジアンの父親ミレ自動車社長に詳しく説明しています。


「父親は絶対無実です。誰かの手によって陥れられたのです…………etc.」


「それは気の毒な事だ。私の方も可愛い娘の大切な人だから探偵を使って調べさせる!」

詳しく父親の疑惑を説明しましたが?それでも難色を示している社長を横目にスホとジアンの交際は一層深いものになって行きます。



2010年27歳のスホの人気は凄まじくその人気は世界を席巻しています。



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一方の北朝鮮では祖父の高日「偉大なる首領様」が1998年に永眠。

久美子の実質上の夫で星日国家主席政権時代です。


2010年久美子も韓流ドラマに心酔して、とりわけキム・スホの大ファンです。

繊細な中にも男らしい抜群のルックスを兼ね備えたスホに夢中です。

まさか自分のお腹を痛めた我が子だとは露程も思いません。


それでも今尚4歳で無理矢理引き裂かれた息子の事を忘れた事など一度もありません。

イヤ!一目だけでも会いたいその思いは益々強くなるばかりなのです。

いっときも忘れた事のないスホを思い出しては人知れず瞼を濡らす日々。


そんな日々の中の2012年9月に星日が肝硬変であっけなくこの世を去ったのです。

肝癌を患っており、その悪化により肝硬変で亡くなったのです。


そして2013年4月若干28歳で同国の3代最高指導者となった満正なのです。

久美子は押しも押されぬ最高指導者の生母にしてこの国の裏の女帝となったのです。


この国の王となった、若干28歳の息子満正を守る為に、久美子はとんでもない悪女に変貌して行くのです。


それはそうです。大切な息子スホを若干4歳で手放し、今度は若干28歳でこの国の最高指導者となった息子満正には、色んな最高幹部たちが隙あらば利用するだけ利用して、後は自分達が「権力を我が物に!」と目論む輩ばかりなのです。


うかうかして居たら息子満正ばかりか?久美子にもいつ危害が及ぶやもしれません。

周りの高官達は、表向きは平身低頭、さも従うふりをして低く構えていますが?腹の中はこの若干28歳の何も分からない若造を隙あらば失脚させる。もっと言うなら邪魔な若造の暗殺を目論む輩ばかりなのです。


そんな折、ハユン妃の娘婿一派が、満正暗殺を企てます。

実は金星日の弟もハユン妃側についているのです。

満正の叔父です。


ある日満正がハユン妃の娘スアの婿最高幹部キム・ハジュンの一派にさらわれて行方知れずです。


それを知った久美子は怒り狂います。


一体満正は何処に消えたのか?


再三息子満正の解放を要求したにも拘らずなしのつぶて。

果たして生きているのか?

生死の確認も出来ないまま日々だけは過ぎて等々我慢の限界を超えた久美子が

秘密裏に指令を出して暗殺させたのです。


暗殺されたのは最高幹部ハジュンです。


これを知ったハユン妃は暴れ狂い犯人追求に血眼になっています。


そして恐ろしい殺戮が!
























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