第8話⁂母との別れ!⁂
スホの真実が断片的に分かって来ました。
スホの実母久美子は日本の名門国立大学教授とドイツ系アメリカ人女性の間に誕生した生粋のお嬢様です。
父親の井上徹(イ・ミンス)さんは大韓帝国の最後の皇太子(イ・ジホ)と日本から嫁いできた有本宮守正王の長女の華子妃との間に1910年に生まれました。
徹さんは日本統治下だったので日本の祖父母宅で教育を受けたのです。
学習院大学で教育を受けた後、アメリカのハーバ-ド大学教育学部を卒業し、ドイツ系アメリカ人女性と結婚してスホの母親久美子が誕生したのです。
どうしても女の子が欲しかった両親は高齢で久美子を出産したのです。
初夏の水分を含んだ空気を透す日光は、色鮮やかな色硝子の破片を降り落しているようなそんな何とも美しい季節の1960年7月に久美子は誕生したのです。
ハ-フの久美子は幼少の頃から非常に美しい近所でも評判のお嬢様です。
〔1910年-1998年〕丁度その頃北朝鮮の建国者「偉大なる指導者」金日高の世継ぎ。
〔1942年-2012年〕金星日のお妃候補として日本の久美子に白羽の矢が立ったのです。
血族結婚になるのでは?
いえいえ久美子さんの父親徹さんは大韓帝国(旧韓国)の最後の皇太子。
日本から嫁いできた有本宮守正王の長女の華子妃との間に1910年に誕生。
【李氏朝鮮(南北統一国家)1392年-1910年
日本統治時代1910年-1945年
1948年大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国分断】
ですが、その時既に公務員の井上久美子1982年(昭和57年)当時22歳は3歳上の職場の同僚で大蔵省のエリ-ト加藤雅之と交際中で結婚も視野に交際していたので全くその気はありません。
そんなある日、新潟県柏崎市で拉致。「ちょっと出かけてくる。すぐ帰る。」と言って外出したまま消息不明。拉致されたのです。のちに分かったのですが、実行犯は北朝鮮工作員、オ・スンチョルと言う男だったのです。
実は金星日は最初から妃には久美子しかいないと決めていたのです。
それだけ惚れ込んでいたのです。
そして北朝鮮工作員達よって拉致されたのです。
ですが、その当時金星日は40歳、既に正室はいたので、側室として拉致されたのです。
久美子はその時既に4ヶ月の身重の身。
お腹の中に居たのがスホなのです。
もう直ぐ5ヶ月、中絶も出来ない身の上。
それを知った王子の金星日は、「俺の仇と如何わしい行為の挙句に出来た不義の子など汚らわしい、産まれて直ぐに焼き殺せ!」
久美子は必死です。
「それだけは止めて下さい!そんな事をするんだったら今すぐ舌を嚙み切って死にます!」
愛する久美子を死なせたくないばかりに3歳までは母の下で生活出来たのですが、久美子が星日との子供を身籠った為に、スホに命の危機が迫っています。
「この国に王子は2人要らない!腹違いの子供など争いの元、いつ反逆するか分からない?今度こそ殺せ————!」
それを知った久美子はいつ愛するスホが殺されるやもしれません。
ある夜、家来に「この子を日本に工作船でコッソリ逃がしてやってください!」
ですが、バレてしまい大変な事になるのです。
それを知った星日がスホの目の前で家来に母を粛清の名の元に殴られ半殺しの目に合っています。
「ギャッギャ————!オンマ!ワァ~~~ン😭ワァワァ~~ン😭ワァワァ~~ン😭オンマワァ~~~ン😭」
気が狂わんばかりに泣き叫ぶスホ。
そればかりかスホは母と引き離され、まだ3歳の赤子をまるでゴミくずでも捨てるかのように森に投げ捨てられたのです。
「ワァワァ~~ン😭ワァワァ~~ン😭オンマ!ワァ~~~ン😭オンマ!ワァ~~~ン😭」
愛する母と僅か3歳で無理矢理引き裂かれ、こんな物騒な森の中にいたいけな幼児を、いつ野犬や野獣に食い殺されるかもしれません。
いつ襲われるかもしれない怖さと、母と引き離された寂しさに加え、もう二度と会う事も叶わない思慕で涙も枯れ果てるほど泣き尽くし、やがて疲れ切って眠りに付いたのです。
それ以来幼少期の記憶は全く無くなってしまったのです。
【李氏朝鮮(りしちょうせん)は、1392年から1897年(大韓帝国として1910年まで存続)にかけて朝鮮半島に存在した国家。王朝名としては李朝(りちょう)。「李氏朝鮮」は「李家支配下の朝鮮」の意味であり、過去に「朝鮮」の国号を使用した箕子朝鮮や衛氏朝鮮などとの区別のため呼称される。大韓民国では「朝鮮王朝」(朝鮮語: 조선왕조)とも呼ばれ、近年の日本でも同様に呼称する場合がある。なお、北朝鮮では朝鮮封建王朝(조선봉건왕조)と呼ばれる。李朝は歴史の順番によって高麗の次の王朝にあたり、朝鮮民族国家の最後の王朝で、現在までのところ朝鮮半島における最後の統一国家である】
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