けものかいい

北山双

残滓

冬の避暑地はシンとして、その侘しさが心地良い。

散歩していると、小さな犬がトコトコ歩いていた。側の戸口に人影がある。

脱走かい?

と、犬を家まで誘導し、呼鈴を押しても返事がない。

仕方なく開けると、仄暗い廊下の先に何かがあった。


…骸だ。

傍には掌ほどの毛の塊が寄り添っていた。

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