4回目の死亡
ピピピッ!!ピピピッ!!ピピピッ!!
AM5:00
バシン!!
「うるさい!!」
目覚まし時計の音でやっと目を覚ました僕は、布団からのそのそと這い出た。
何故か知らないけど、ふいに目覚まし時計の日付に目が行った。
やっぱり、見おぼえがある日付だ…
でも、なんだか良く分からないな。
気のせいって言えば気のせいだし…
やっぱり、頭がいまいち冴えてこない。
さすがに夜遅くまで本を読むべきじゃなかったかな?
でも、あまりにも面白くてつい先が気になっちゃったんだよね。
でも結局寝落ちしちゃったけど。
着替えをして、洗面所で顔を洗った。
「ふぅ。さっぱりした。」
「おはようお兄ちゃん。そろそろどいてもらってもいい?」
どうやら最近妹は反抗期らしい。
挨拶はしてくれるんだけど、態度がつっけんどんなんだよね。
前は「お兄ちゃんのお嫁さんになる!!」って言ってくれたんだけどね。
AM6:00
「おはよう母さん。」
「あらおはよう優紀。ちゃんと寝ないとだめよ?朝起きれなかったら意味ないでしょ?」
「わかってるよ。」
「ほら、朝食の準備手伝って。麗華~~~~~!!あなたもちゃんと手伝いなさい!!」
妹がとばっちりで怒られてしまったみたいだ。
「お兄ちゃんのせいで洗面所が使えなかったの!!お兄ちゃんのせいだからね!!」
やっぱり妹が反抗期です。
AM7:00
リビングで朝食を摂っていると、ふいにテレビからいつもの占いが聞こえた。
12位…覚えている。ラッキーアイテムはカエルのぬいぐるみ。
『ざんね~ん。最下位は12月生まれの方。友達との挨拶には気を付けて。ラッキーアイテムはカエルのぬいぐるみ。それでは皆さんいってらっしゃ~い。』
ほら、やっぱり間違いない。
ラッキーアイテムの『カエルのぬいぐるみ』妹が持ってたはず…
「なぁ麗華。確か帰る好きだったよな?小物でいいから貸してくれないか?」
「えぇ~?!占い信じるの?……いいわよ。でもちゃんと返してよね!!」
占いは当たるも八卦当たらぬも八卦。
当たれば儲けもの程度に持っていこう。
友達との挨拶には気を付けてって言われても、どう気を付けたらいいんだよ。
それにしても母さんの朝ごはんはいつもおいしいな。
AM7:30
「いってきます。」
いつものように家を出る。
玄関を出ると、みんながすでに登校を始めている。
占いの結果もあったので、出会った人に挨拶をして歩いた。
みんなにきょとんとされてしまったよ。
うん、知ってる…
AM8:00
僕は学校の坂を上っていく。
この上で愛華が待っているはずだ。
坂を上り切ったところで、幼馴染の愛華(まなか)が手を振っている。
やっぱり。
僕も左手を上げて手を振り返そうとした。
愛華が驚いた顔をしている。
これも覚えてる。
愛華が僕の左の方を指差してる。
きっと誰かが近づいてきてるんだ。
そしてこの後、僕は左わき腹を刺されるはずだ。
ドズン!!
グサッ!!
僕は痛みがある左の脇腹を見てみた。
そこにはナイフが深々と刺さっていた。
痛って~~~~~~!!
間違いない…これはループしているんだ。
それにしても、占い12位はあったけど、他は役に立たなかったな…
僕が覚えているのはここまでだ。
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