ドラム缶じいちゃん

 登校中に、ドラム缶でいつも何かを焼いているじいちゃんを見かける。


 自転車必死に漕ぎまくってる最中、目の端をかすめるじいちゃんの姿。

 片道十数キロも毎日漕ぐ身としては背の曲がったじいちゃんの姿だけが心のオアシスとなる。枯れ果てたオアシス。


 なぜ住宅街で焼く?


 テストが終わってカスみたいな理数の結果が返ってくる度に、そのじいちゃんに渡して焼いてもらいたくなる。供養。

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