ミネルヴァの...remix



黄昏て

6時を過ぎても

名残惜しそうに

そこかしこを跳ねまわる

光の粒子たち



ドロドロに蕩けたアスファルトは

淫靡な吐息を放ち

のたうちながら独語している


さそり座が見えそうで

見えない



セルフのガソリンスタンドで

女たちが言い合いをしている

たぶん今夜の晩ごはんを何にするか

決めかねているのだ




めっきり減ってしまった

公衆電話ボックスで

電話をかけたい衝動にかられ

デタラメにプッシュする


キミの行動はバレバレだ

名を名乗る前に

そう言われるような気がして

咽喉の奥の方から

ラッセル音が聞こえてくる


アラベスク模様の

化粧壁を爪で引っ掻き

黒板にチョークで

キィキィやりたい


呪詛を呟くように

綺麗な顔立の女の子たちが

TVで歌っていたっけ


意味がわかっているの?

わかっていながら

お仕事だから

神を冒涜する歌詞を

平気で歌えるの?


プロデューサーは

印象操作でおおわらわ

どこか

見えないところで

アイドルの

足の小指をしゃぶってる


遠い国の知らない

誰かに手紙を書きたい



生きる根拠なんて

誰も意識してないけれど

みんな生きている


でも

誰しもが知っている

幸せになるために

みんなは生きている



つらいこと

悲しいこと

やるせないこと



みんなもわかってる

人生には

確かにそれも必要








もうすぐ

オリンピックがやってくる


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