天使
俺たちは、天使を捜して
未明の街をそぞろ歩いてた
誰かが
このままじゃいつまでたっても
だめだよと言った
すべてを棄てなきゃ
天使は現われないのさ
棄てる?
そうやで
新しいワインは
新しい革袋にきまってんやろ
ほう
ほんならおれらどうすればええねん?
せやから全部棄ててまえゆうてるやろ
俺たちは
身につけているもの
すべてを棄てた
なけなしの財布
保険証
マイナンバー・カード
バンク・カード
いちばん痛かったのは
スマホ
そして全裸になって
5人肩を並べて行進した
夜が白々と明けてきた頃
おれらは
ブタ箱にいた
あぁ 天使?
いつも君のそばにいるよ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます