🌈への応援コメント
此度ご参加頂きましてありがとうございます。
スカッと気持ちのいいエンディングでした。
未来から来た、という一見ライトノベル的な軽妙な展開と会話。しかし、たしかに考え抜かれた設定と、感覚に訴える情景描写(特に天気)が気持ちよく、アニメスタジオの作ったショートムービーを見終えた後のような気持ちよさでした。
会話文がキャッチーですが、地の文は比較的落ち着いており、目の付け所が鋭い描写があって「これは面白いな」と思って拝読できました。特に物語中盤~後半が好きです。
■梅雨が明ける頃、このカフェには一人の大学生がやってくる。それが智昭。マスターのお姉さんの息子さん。ピアノが上手でちょっとイケメンな三つ年上のお兄さん。私はこの夏、恋に落ちる。
それはきっと何度繰り返しても瑞々しい、雨上がりの空みたいな透き通った時間。
→あらすじに書かれていたら即購入しそうな素晴らしいフレーズだと思います。「見てみたい!」と思わせられますね。
設定も見事です。未来から来た、高校生になった。理由はわからない。だけど事象は当時の記憶通りに訪れる。「その中で、私だけが、昔の自分じゃない」という部分が登場することで、一気に物語に奥行きが出ます。そういう不安がある中で、なぜだか前向きに心が踊ってくる、読者もワクワクしてくる、というのが、ストーリーテリング、キャラクター設定の上手さだと思いました。
口ずさむの表現も、「唇を開くと懐かしいメロディーが踊り出した。」とされていて、行動にうまく登場人物の気持ちが乗せられていて良いと思いました。
ただ、冒頭の掴みに少し弱さを感じました。字面だけ見るととてもインパクトがあるのですが、ライトノベルが飽和している今、新しくはありません。
わたしはこの時点で、一度拝読を辞めようか、と考えました。
(個人的な理由で、時間的余裕があまりない中で企画内の全部の作品には目を通せないので、深くて濃い作品を探していたから、です)
しかしこの作品には、もう一度恋をすることの楽しみだったり、瑞々しい感性、ワクワクする恋、設定の妙など、読めば読むほど唸る内容がさもスマートに登場するじゃあありませんか。
私のようにブラウザバックする人がいたとしたら、それは大変にもったいないことだと思います。
いいアイディアは思いつきませんが、例えば冒頭、「もう一度恋をやり直せるとしたら?」など、物語の核心にやや迫る書き出しがあると、もう一度恋をやり直せる→高校生になった、で「この主人公はどうしようというのだ?」と読者の心をよりつかめるのではないでしょうか。
(あくまで一読者としての意見だと思って下さい)
筆致企画につきあれこれ申し上げましたが、とても読みやすく、エンタメ性があり、若々しいあの頃のワクワクとドキドキを思い出させてくれる、みずみずしく気持ちの良い作品でした。心が若返りました。
此度、企画にご参加頂きまして、本当にありがとうございました!
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漫画、と冒頭にあったのでこの間試し読みで読んだ、青春シンデレラという漫画を思い出しました。
マスターには本当のことを告げているというのが、結構大胆な子なのだなと感じました。次を予想させて智昭は出て来ず、というのが上手いですね。
続きで長編が書けそうな一作と思います。
作者からの返信
ありがとうございます。
いやぁ、バレましたか。青春シンデレラ読みまして、インスパイアされて書いた作品になります。(パクりじゃないよ!)
そうなんですね。
マスターには告げているっていうのが「人間関係」なんでしょうね、とか思いながら書きました。
長編匂わせ短編みたいになっちゃいましたが、読後感良く食べていただけていれば幸いです。
ありがとうございます!
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おお、成井さんの筆致企画作品が読めるとは。
タイムリープものでなおかつ智昭が出てこないという斬新な内容、お見事でした。
ただタイムリープした明子だけに焦点が当たっていて、結局何がどうなったかまったく分からない(それがこの作品の味でもありますが)のがちょっと気になる点ではありますね。
これから先、明子と智昭がどうなるのか。一回目はどうなったのか。すべては読者の想像に委ねられてますね。それはそれで悪くないという気もします。
作者からの返信
どうも、お久しぶりです。
筆致初参戦です。
なんだか智昭との「嫌な過去」は気分的に書きたくなくて(作者の個人的なメンタル)、過去の別れ引きずりたくないなー、と思っていたら、「時系列逆転させりゃいーじゃん」とタイムリープさせてみました。
結局なんなのかわからんワンカット小説ですが、なんとなく爽やかな風味が届けばいいなと思います。
ありがとうございました!
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他の方とは、お題を違った捉え方の作品ですね。
わたしのなかでは、最優秀作です。
と言っても、わたしは企画に参加していないので、読んでいる作品が少ないのですが……。(笑)
しかし筆致の以外性を楽しむ企画ですから、そこにタイムリープを入れ、智昭の姿を見せずに進めるストーリーは斬新でした。
素敵な作品ですね。
作者からの返信
穂乃華さん、ありがとうございます!
最優秀、光栄です!
個人的にはカフェでのワンシーンを切り取ったのであまり何も考えずにベタに書いたつもりだったりしたので、そういうふうに言っていただけると棚ボタ的に嬉しいです。(^o^)
気分的にこ「嫌な過去」「辛い過去」を書きたい気分じゃなかったので、うーん、て考えていたら、「あ、タイムリープさせて過去を未来にすれば、悲しみ無しで未来を思い出にできんじゃね?」と思った次第です。
僕もあまり読めていないので、他の人の作品読みに行きます〜。
編集済
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初めまして。企画からきました。というか、ゆあんさんのすてきなレビューを読んで気になって読みにきました。
レビューを裏切らない、すばらしい作品ですね。自分までタイムスリップした気になりました。これから会えるところで終わっているのが、清々しくて、とてもいいと思いました。……が、続きが読みたい気もしますね。笑