第3記:奇題
金曜日。カーテンを開けて、外の様子を確かめる。雨雲は去り、晴天が広がっていた。外出や洗濯には、絶好の日和だが、今日はどちらも予定していなかった。コーヒーの支度を済ませてから、愛機を動かし、ぴよぶっくを呼び出す。
第7章の後半(133頁~135頁)に取り組む。初めは斬り合いを書くつもりでいたのだが、そうはならず、話がUMA(未確認生物)の方向へと転がり出した。最近読んだ『恐竜大事典』の影響であろう。すぐに影響を受ける男である。
1億5千万年前、地球の海には「史上最大の硬骨魚類」が泳いでいた。推定全長は17メートルと記されていた。大変な巨体だが、主食はプランクトンだったらしい。魚竜の一種、オフタルモサウルスもこの時期の生物だ。太古の海は極めて魅惑的である。
土曜日。今日は「洗濯デー」である。面倒でたまらないがやるしかない。今日やらないとやる日がない。日曜の朝から、洗濯などしたくない。幸いランドリーは空いていた。ダサクの続きを考えながら、作業を進める。
洗濯が終わってから、近所のスーパーへ行き、食料と水を購入する。昼飯用の弁当も買う。それにしても、この店の弁当は不味い。進化や進歩とは無縁である。意欲も感じられない。
弁当に限らず、作り手に「旨いものを食べさせてやろう…」という熱意や情熱がなければ、料理は美味しく仕上がらない。この弁当には心がない。自分で作った方がマシな気がするが、その時間もないのだ。
日曜日。枕辺の時計は「朝の6時半」を示していた。昨日は曇天と強風に悩まされたが、今日は大丈夫そうだ。脱水ジーンズや布団など、干せるものは、ベランダの物干し台に全て干した。
その後、コーヒーを飲みながら、ゲーム(ニッポンRPGの典型みたいな内容)に没頭した。遊んでいる最中、突然「新作を書こう」という考えが脳裏に閃いた。新作と云っても「小説」ではなく「随筆」である。
ゲームを中止して、愛機を動かす。ぴよぶっくを呼び出し、ダサクの続きを2頁書いてから、新作の登録を行う。題名は『春夏秋冬、次元鍋』に決めた。次元鍋とは、いったい何なのか、自分でもよくわからぬ。わからぬが、とりあえず、雑文2本を投稿した。〔1月18日〕
♞同日記は最初「謎のタイトル」という題名で投稿した。この日、俺は「閃きざまに」次元鍋を書き始めたらしい。閃き優先の人生だ。
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