Session3-9 赤髪の男


GM:ジェフリーは目を回して気絶しているだけのようだ。

魔動機に埋め込まれていた"紫水晶"は砕け散ったが、その欠片が足元に転がっている。

イスデス:「生存確認!」

シュシュ:「……よかったです」

アルクトス:とりあえず、"紫水晶"のかけらなり回収しますか。


GM:ふむ。では全員、危険感知判定を行ってもらおうかな。目標値は高めで、15。

オルフ:(ころころ)くっ、失敗か……。

イスデス:(ころころ)お、13で失敗なら……[マナの奔流]+2で、お前に届く15だぁぁぁ!!!

GM:ひゅう。ではイスデスは、君たちが倒したザーレィ付近に向けて、付近の廃墟の屋上から何者かが飛び込んでくるのに気づく。

イスデス:「……皆! あれを!」

アルクトス:「む?」水晶拾いしてた。

オルフ:「! チッ!!」

ではそれを言われてザーレィの方へ割り込み、着地際を狩ろうとする。

シンカイ:「ハァッ!」その反対側から挟みこもうとします。

GM:降りてきたのは、手に棒状の武器……ロッドを持った赤髪の男だ。シンカイ、オルフの攻撃に反応し、防御態勢と同時に反撃を行う……!


男は、以下の特殊能力を発動させます。

○スリッピングカウンター

  自身が近接攻撃の対象となったとき、その処理の直後に、攻撃を仕掛けてきた

 キャラクターへ近接攻撃を行います。

  このキャラクターが近接攻撃を行ったものとして、通常通り命中力判定と

 回避力判定を行います(効果時間中であれば、《かばう》なども有効です。

 この効果はキャラクター1体につき、1ラウンドに1回しか使用できません。


シンカイ:むっ……!? GM、お願いがあります。

GM:はい。

シンカイ:鳩尾、突いて♡

一同:(笑)

GM:ヨシ!


赤髪の男はオルフ、シンカイの同時攻撃を受けるも、オルフの拳を回避。

シンカイの剣により4点のダメージを受けるも、続く反撃によりオルフ、シンカイは蹴りによってダメージを受ける。


オルフ:「がっ……」16点素通しして後退る。

シンカイ:「……ぐ!?」鳩尾を衝かれ、噛み締めた口から血をもらしながらも──剣を手放さず

「──ァァァァァァッ!!」身をひるがえして逆手で背面突きを繰り出す!

イスデス:「何奴ッ!」

GM/赤髪の男:「ッ……!」男はロッドでシンカイの攻撃を受け流すも、軽く皮膚を傷つけられ、出血する。

シンカイ:「……、動くな…っ!」鳩尾ではなくて左胸を押さえながら、もう片方の手で剣を支えます。

オルフ:「……待て、シンカイ。確かにこいつ、聞いていた話とは違う」

イスデス:「金髪の男ではない、な……」


GM:さて。シンカイは、少しだけ既視感を感じた。

シンカイ:む?

この男にではない。今の体術……それは、師のものに近い。

シンカイ:「いえ……。どきなさいアルトゥール……!」ぜぇぜぇとチアノーゼを起こしながら制した手を払います。

オルフ:「うるせぇ、寝てろ馬鹿」

GM/赤髪の男:……にらみ合ったまま、数瞬。「ハハハ、悪かったよ。勘弁してくれ、ヤり合う気はねぇんだ。ちょっくら確かめたい事があっただけよ」

アルクトス:「確かめたい事、とは?」

GM:へらへらと笑いつつ武器を下ろし、アルクトスが調べていた"紫水晶"の欠片に近寄っていく。確かに、敵意はないように感じる。


オルフ:「……アルクトス、渡せ。格上だ。ここで相手をする理由は薄い。」心底苦々し気な顔をしつつ、促す。

アルクトス:「……良いだろう」

GM/赤髪の男:「聞き分けがいいヤツは好きだぞ、と……」男は砕けた水晶を見て、すぐに首を振る。「あ~らら、コナゴナか……やっぱ回収は無理だったか。じゃ、いいや。そいつはくれてやるぜ、もう使えねぇからな」

アルクトス:「礼でも言ってやろうか?」

GM/赤髪の男:「いいってことよ。仕事だ」飄々とした態度で言う。


オルフ:「……こいつに"紫水晶"を渡したのはアンタか?」

GM/赤髪の男:「そいつは誤解だ。逆だ、逆」

オルフ:「逆? ……そうか」

GM/赤髪の男:「"紫水晶"を広めてるって連中がいるらしくてよォ。そいつを止めるのが、オレたちの目的。アンタたちとは同業者ってこった」

イスデス:「なるほど。我々と似たようなものですか」

オルフ:「……表と裏には別れてそうだけどな」こいつ、遺跡ギルドかな。

アルクトス:多分そう。

シュシュ:かなーと。

GM/赤髪の男:その辺りの、非合法組織に属する男のようですね。立ち振る舞いや態度からわかる。

シンカイはそれに加えて、師の体術と酷似した動きをしたことも見ています。

オルフ:シンカイの師は、遺跡ギルドの上の方と関わりがあるんですよね。



シンカイ:「いくつか尋ねたい……」剣を収めて、男に向き直ります。

赤髪の男:「……っと、なんだい? 嬢ちゃん」

シンカイ:「ひとつ。……貴公は遺跡ギルドのものか?」

GM/赤髪の男:「……へぇ。」クロンヘイムの名に少し反応しながら、言う。「遺跡ギルドか。まぁ似たような……あー、ノーコメントだぞ、と」肯定に近い反応だ。

オルフ:「("紫水晶"は遺跡ギルドともまた別口、か。現状一番可能性が高いのはそこだと思ってたんだがな)」 

シュシュ:「(……水晶を所持していた遺跡ギルドが取り返そうと行動している……と考えるのが自然でしょうか)」

シンカイ:「ならばもう一つ! この男を知っているな!」絵を取り出して突きつけます。

「我が師、我が仇、老師アジムの動きが其処に在る!」

GM/赤髪の男:再度、反応を返すぞ。「……まあ、その辺の想像はご自由に、だ。バカ正直に答える奴はいねぇよ」指を3本、立てる。

「欲しいモンがあるなら、方法は3つだ。金か、力か、信頼。……今のアンタにゃ、どれも不足してるように感じるぜ」

シンカイ:「良いだろう。 必ず全て用立てる……」

GM/赤髪の男:「オレたちに用立てるってんなら……一番求められんのは、"信頼"だ」何かを考え、言葉を選んで言う。

「もっと強くなってみろ。そしたら……まあ、答えてやれないこともない、かもしれねぇぞ」

オルフ:「……曖昧だな。」自分で求めている事ではない、と推測をしつつ。

GM/赤髪の男:「ああ、いきなり邪魔して悪かったなハイマンの兄ちゃん。その水晶、ちゃんと役立ててくれよ?」アルクトスにウィンクしつつ、シンカイを横目に男は飛び上がり、廃城周りの瓦礫に飛び乗る。

アルクトス:「これを調べるのは私ではないが……こちらも仲間がいきなり襲い掛かって悪かったな」


オルフ:「待てよ、赤髪」立ち去る前に告げる。

GM/赤髪の男:「ん?」

オルフ:「名前くらい名乗っとけ。情報全てを聞き出す程示しちゃいないが」シンカイの剣で出来た傷を指さし。「その分くらいの力は示したんじゃないか?」 

イスデス:「(お、結構グイグイ行くね)」

オルフ:実際4点しか与えてないので知らん!!!

シュシュ:「(オ、オルフ様。相手の方を煽るようなことは……!)」あたふた

イスデス:「ええ、こちらも名乗りはしました。一名だけですがね」

GM/赤髪の男:「律儀だねぇ。……オレはレナードだ。"紫水晶"絡み同士、機会があったら、また会うかもな」

オルフ:「……オルフェウスだ。次がありゃ、そん時は俺の分も当ててやるよ」真っ直ぐ不遜ににらみ付けつつ。

シュシュ:許しを乞うように何度も頭を下げ下げ、横ではジャンが呆れたようにため息をついている。

GM:レナードと名乗った赤髪の男は、楽しそうにステップを踏みながらその場を去っていた。



オルフ:どさり、と座り込みます。

シンカイ:「……解答に、感謝、する。見つ……け……」外傷はほぼ無いんですが。チアノーゼと動悸で倒れ込みます。意識はあるけど。

GM:後に残ったのは、気絶したジェフリーと魔動機の残骸のみ。

……ジェフリーは手当をすれば、すぐに目を覚ますだろう。(どっちかというとシンカイの方が心配だ)

イスデス:「やぁ、中々派手に食らってたじゃあないか」

アルクトス:「格上に喧嘩を売るのが趣味なのか?」

オルフ:「頭を下げて過ぎ去るのを待つよりはそっちの方が趣味だな……だが、まあ……危険に晒したか。悪かった」 

イスデス:「あんまり賢い生き方とは言えない気もするけどねぇ」最後のキュア・ウーンズ行使。

シンカイ:「ふぅーぁー……」強引に息を整えていく。完治してません、心臓病。軽度の症状を、『体を鍛え上げる』事で強引に打ち消していただけです。

アルクトス:「いつまでもこんなところに居られん。さっさとそっちの馬鹿どもを連れて帰るぞ」

シュシュ:「……正直私も死ぬかと思いました……お二人とももう少し自分の身体を……」

オルフ:「……ああ、分かった。気を付ける。シンカイはジャンに乗せてってやれ。俺はそいつを運ぶ」ジェフリーを担ぎ上げ。

イスデス:「さって。後で色々聞かないとねぇ。」

シュシュ:「シンカイ様、こちらへどうぞ」シンカイに恐る恐る触れ肩を貸し、ジャンの背中に乗せる

シンカイ:「かたじけない……っ」ぐったりとよりかかります。







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