Session3-3 探索、15歳男子の部屋

シュシュ:ホルンくんが可愛すぎるんだけど、PCが苦手とするタイプなのが残念だ……。

アルクトス:がんばってコミュ強と向き合って。

シンカイ:お任せを。コミュ力イノシシ娘ですわ。



冒険者たちは学校の男子寮へとやってきました。

学園正門、および男子寮内は、ホルンの言う通り人通りは少なく、

皆、教室や"枯れた迷宮"……踏破された魔剣の迷宮へ、授業に赴いているようです。



シュシュ:「え……えっと、ここが……」当社比1.5倍挙動不審。

オルフ:「……シュシュ、もうちょいしゃんとしてろ。2倍怪しい」

アルクトス:「なるほど、男子寮はこういう作りか……」メモメモ。

シンカイ:「大丈夫」しっかりとシュシュの手に自分の手をぽんと乗せます。

シュシュ:「ぅえ……だ、だってですよ……私こんなんでも女ですよ……?見られたらほら……なんていわれるか……」きょろきょろ。

シンカイ:「あの、シュシュちゃん。わたくしも女ですが……」

イスデス:「やぁ、若い男子学生の部屋を覗くだなんてドキドキだねぇ」

オルフ:「来た理由を適当にでっち上げりゃいいだろ。むしろそうビクビクしてた方が目立つ」

シュシュ:「……堂々……と」一瞬背中をしゃんとするがすぐに耳と一緒にへなへな。



男子寮の2F。行方不明となった生徒、『ジェフリー・ハーバート』の部屋まで、ホルンが案内してくれます。

素行に問題はなかったが、外出は多かったという、細身の茶髪、眼鏡をかけた15歳の男子生徒。

その部屋に全員で踏み入ると、冒険者たちの目に入ったのは、部屋の隅に乱雑に積み上げられている魔動機文明時代の遺物……というより、ガラクタ。

また、テーブルやベッドの上には開きっぱなしの本。本棚には、授業で使うものの他に。魔動機関連の本が並べられています。



オルフ:「散らかってるな」

ホルン:「まあ、男子の部屋なんてこんなもんじゃないんすかね?」

アルクトス:「なんだ、これは」ガラクタをちょっと触ってみたり。

シンカイ:【マナサーチ】ぐらいは使ってみようかな。

GM:どうぞ。

シンカイ:(ころころ)あ。

アルクトス:ピンゾロした(笑)。

シンカイ:「……うぎゃーーー!! 不良品ですわ~~~~~!!!!」マギスフィアを振り回す。

イスデス:「うわっどうしたのシンカイちゃん」

シンカイ:「コマンドを↑←↑と入れましたのに動きませんの! ええと、もう↑↑↓↓←→←→が必要だったかしら…」ぽちぽちぽち。

GM/ホルン:「い、一応ヒトの部屋なんで。できるだけこう……丁寧? にするのが礼儀だと思うっす……」

シンカイ:「こほん。……失礼いたしました」(ころころ)よし、今度は成功。

GM:では、特に魔法の品マジックアイテムが紛れ込んでいるというわけではなさそうだね。


GM:君たちは部屋を調べ始める。探索判定をどうぞ。目標値は9、11、13で、高いほど情報が良くなるぞ。

シュシュ:(ころころ)16! 水晶玉ぺかーっ!

オルフ:(ころころ)あ、ぜんぶわかった。

シンカイ:(ころころ)お前が今までやったことは ぜんぶまるっとオミトオシじゃ。

GM:なんだこいつら。

イスデス:みんな察しいいですわね……?

GM:アレか!? 15歳男子の部屋を漁れるって知って気合入ってんだな!?(笑)

アルクトス:間取りなどをメモしていました。「(これはいつか使える資料……になればいいが)」

シュシュ:掃除しながら探索。

オルフ:じゃあ私は無意識に部屋を散らかしながら探索してますね……。

アルクトス:後から帰って来た時泥棒が入ったのかと思うやつじゃん。

イスデス:掃除されてるからセーフ理論。


GM:では、ひとつずつ。

9に成功したので、この辺りでは見かけない、魔動部品の残骸をいくつか発見する。

これらに対しては見識判定、あるいは「マギテック技能+知力B」を基準に判定を。目標値は10。

シンカイ:わたくしの天下ですわーーーー!!!!!(ころころ)成功ッ!

GM:部屋の隅に積まれていたガラクタのうち、数個は少し特殊な魔動部品であるとわかった。

状態はそこそこに良く、年代物だったり珍しいものだったりと、正規の店などに投げ売りされているようなものではない。判定に成功した人は、それらは『ジャンク市場』で購入したものだ、と推測できる。

オルフ:「……店売りされる品じゃないな。迷宮からの出土品か、あるいは……」

イスデス:「こっちにも似たような部品があったよ。寝台の下に」

シンカイ:「ジャンク市場、ですわね。……え、寝台の下? 何ゆえ?」

GM/ホルン:「まあ、ベッドの下って定番っすからね」

アルクトス:「……そんな分かりやすい場所に隠すか?」

イスデス:「いや? 拙ならもっといい隠し場所に……と思ったがあまりうら若い乙女の前で話す話題でもないな」

シンカイ:「???」


GM:11に成功。部屋の隅に、魔動機の工具セットや魔動機関連の本が大事そうに仕舞われていた。

その工具セットだが、見てみると気になる名前が彫ってある。『アリス・カーバイド』と書いてあるのが分かるよ。


イスデス:「アリス……アリス・カーバイド?」

シュシュ:「……アリス様とは……もしかしてあのときの……」

アルクトス:1話の天才ピンク。

GM:前々回に救った、マギテック協会創立者の娘だ。

オルフ:「確か引きこもりの天才だったか」

イスデス:「へぇ、こんなところでつながりが出てきたか」

シンカイ:「え~~~~っと……あぁ。あのお方が流した部品という事?」

イスデス:「いや、名前があるのは工具セットのほう」

アルクトス:「それなりに親しい関係だったのか……?」

イスデス:「コネはあることだし、後でアイサツついでに話を聞いてみようかな」


GM:13。ベッドの下と机との死角に、目立たない箱がある。鍵がかかっている。

解除判定、目標値12で開けることができそうだ。持ったところ、中に入っているのは恐らくは本だろう。


イスデス:「これは当たりかな……?」

オルフ:「どっちの意味でだ」

シュシュ:「定番……ああ」覚えがあるのか少し納得した顔で……。

ホルン/GM:「色んな意味で、戦闘準備が必要な気がするっすね……」

シンカイ:「御免ッ」スカウトツールのテグスをべんっと弾く。

(ころころ)解除成功。

ホルン/GM::「あ、ああ開けるっすか!? そんな簡単に!? それがその……アレな本だったらどうするっすか!」真っ赤。

シンカイ:「アレな本とは???」

イスデス:「その時はその時さ。重要文献として押収する」

アルクトス:するな(笑)。

ホルン/GM:「いや見なきゃいけないけど!もう少し覚悟みたいなものをっすね……こう……」混乱するホルン。

シュシュ:ホルンくんの顔を赤らめさせたい(ゲス顔)。

アルクトス:「大体、艶本の1冊や2冊で騒ぐな」中身を見る。

GM:君たちの期待に反して(笑)至極真面目な本のようだ。タイトルは……『魂の熱』や『霊力について』『魔法加工のしかた』などなど。

イスデス:「(魂の……おいおい、ただの魔動機にそんなものが必要か?)」

GM:見識判定、9でどうぞ。

オルフ:(ころころ)問題なく。なんか今日、9以下の出目が出ないんですけど。

GM:では、これらの本は『コルンウッド装具店』で買ったものだとわかるだろう。

コルンウッド装具店は、グランゼール南東門の近く……閑散とした場所にある武具店だ。

店主のコルンウッドは、武具やアイテムに『霊的な加工』を施すことで知られているよ。

オルフ:「で、この本は……多分あの話だな」 霊的な加工、というのを眉唾な噂として聞いてたんでしょう。

GM/ホルン:「コルンウッド、っすか。魔動機師には縁のない場所と思ってたっすけど……ここまで大事そうに持ってるってことは、何かありそうっすね?」

イスデス:「うん、確かに」

アルクトス:「魔動機に霊的な何かを融合させようとした、とかだろうか」

オルフ:「きな臭くなってきたな。これで新しく当たる場所が3カ所程増えたか」

GM:この部屋を小一時間探索し、見つかったものはそのくらいだ。



シュシュ:「……、……よっし、こんなところですかね」いつの間にしっかり掃除していたようでいい汗をかいている。

オルフ:「……いつの間に」

イスデス:「きれいになったね。箪笥の底にあった本まで机の上に並べちゃってまぁ」

GM/ホルン:「……母親に勝手に部屋に入られる男子の気持ちが分かった気がするっす……」

シュシュ:「はい、オルフ様の部屋も毎回こういう風に……」達成感かにこにこしながら。

オルフ:「……。そういえば気付くと掃除されてた気がする」住環境に興味が無さ過ぎて掃除されていた事に気付いてなかった(弱点追加)。

アルクトス:どんどんふえるじゃん(笑)。

イスデス:セージ7なったらえらいことになってるやつじゃん。オルフくんにはセージ7になってからコーヒーついだげるね。

シンカイ:弱点看破!ダメージ2倍!(笑)。

オルフ:やめ、やめろぉ! 珈琲弱点2倍は死んでしまう。

アルクトス:ブランデー入りの珈琲を口に注ぎ込めば4倍だ(笑)。


GM:探索の結果、行方不明の生徒『ジェフリー・ハーバート』に関係しそうな、3つの場所が浮かび上がりました。

この学校から東にある『ジャンク市場』。

そこからさらに東方向にある『コルンウッド装具店』。

北方向、冒険道具街にある『マギテック協会』。

どういうルートを通っても、場所移動に1時間。情報収集に1時間はかかるものとします。


シュシュ:ふむ、どこから行きますかね。

オルフ:現在時刻は10時かぁ。人を訪ねるなら昼間の内が良いと思う。不在でも伝言とかで何時くらいに、みたいな事を言えるし。

シンカイ:今のところはまだ優先順位が見えないから…市場はモノ、他はコンタクト、なんで。マギテック協会かな…

…。

アルクトス:全員で行かんでもいいような気はしてる。

オルフ:あー、街中だし?

アルクトス:マギ協と装具店を分断して回って、治安が悪そうなジャンク前で合流とか。

シュシュ:そうですね。マギ協はシンカイが行った方がいいかな。



相談の結果、オルフ、シュシュ、イスデスは『コルンウッド装具店』へ。

シンカイとアルクトスは、『マギテック協会』へ行くことになりました。

前回の農場襲撃事件のときの分割編成と同じですね。



GM/ホルン:「オレが案内できるのはここまでっすから、あとは冒険者さんたちにお任せするっす」

イスデス:「はーい。ありがとうねホルンくん」もうすっかり敬語が抜けている。

シンカイ:「相分かりました。ありがとう」ぺこり。

シュシュ:「……は、はい。……おつかれ、さまでした……」びくびく。

GM/ホルン:「もし何かわかったり、あるいは手が詰まったりしたときなんかは、学園の受付に言ってほしいっす。

……まあ、十中八九厄介事だと思うっすから……気をつけてくださいっす。ご武運を!」びしっ。

オルフ:「分かった」

ジャンくん(シュシュ):『すまないね、ごしゅじんがこんなで。では、達者で』尻尾ぶんぶん

アルクトス:「では、手筈通りに行こう」

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