今夜すべての勇気を込めて

遠のいて

心、遠のいてゆく

離れ離れになるほど


薄らいで

心、薄らいでゆく

季節めぐりゆくたび


誰よりも

近しい人だった

いつしか

交わす言葉は遠回り

やがて心は空回り


でも、


今夜すべての勇気を込めて


届けずにはいられない


たとえこの声が小さすぎて

君に聞こえなくても


伝えずにはいられない


君に逢いたい

君が恋しい


掴んだその腕を

もう離したりはしない

上目遣いの瞳を

もう曇らせたりしない


あゝ、


今夜 星が流れていくのを見たら

口ずさまずにはいられない


たった一つの夢を


たとえこの声が届かないと

それがわかっていたとしても


叫ばずにはいられない


君が愛しい

君に逢いたい



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