週末のある日

週末のある日


公園に出かけた


暑くもなく


寒くもない


カラッとした


陽気な天気で


家族連れがボールで遊んでたり


颯爽とジョギングしてる人がいて


みんな楽しそうに


生き生きとして見えた


週末のある日


お腹はすいてもなく


食べすぎて苦しいこともない


寝不足でしんどいこともなく


休みすぎて鈍ってることもない


ただ心はちょっぴり


なにかが足らなくて


周りより


誰も知らない


周りより


自分はあんまり


生き生きとはしてないような


そんな気がした


週末のある日


おーい 雲よ


お前はいったい どこへいくんだい


青空が広すぎて


ずいぶんと戸惑ってるじゃないか


だいじょうぶ


心配ない


風にまかせて流れていけばいいんだ


ただ風にまかせて


ふわふわと風にただよって


小さい子が飛ばした


しゃぼん玉が


目の前を通りすぎていった


虹色の輝きを抱いて


どこまで飛んでいくのかなって


少し気になって


目で追うのをやめた


しゃぼん玉が


消えるところが見たくなかったから


公園を出て


そのまま歩き続けた


週末のある日


誰も知らない道を


僕のことを


誰も知らない街を



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