第7話 衆道と下剋上
カラカラちゃんは話が止まらない。
「お前のこの日記な。サキュバスとしては理想の形なんだよ。」
「はて?私サキュバスの話なんて書いていましたっけ?」
「いやこのノブが女になって、ランマーが襲うって話だよ。」
「声が大きいですカラカラさん。それは織田信長がTSで女体化して受けになって、森蘭丸が攻めをするというお話です。」
「なぜ人間のノブは女になったんだ?ズーコ。」
「それはTSトランスセクシャルで、性別が男から女に変わったんですよ。でも心は男のまま、なのに小姓の森蘭丸に攻められてという下剋上、というかもともと信長が攻めで蘭丸が受けで・・・」
「・・・続けてズーコ。」
「いや、まさかこの話を街中でする日が来ようとは。ここは乙女ロードでもあるまいし、ベドベド亭だし。」
「まぁ、話の内容はいいとして。」
「いいんかい!」
「問題は、この話がお前の欲望そのものって話だよ。同じように、人間の欲望をこれで引き出してしまえばお前は寝ていてもマナを奪うことができるんだよ。」
「どうやって?まさか文房具BLを枕元で朗読すればいいんですか?」
「お前は頭が硬いなズーコ。お前の書いた本を人間の世界にばら撒くんだよ。読んだ人間が興奮する。本を読んでも、ヤッていても興奮には違いねぇ。人間の欲望そのものがマナなんだから、湧き出てくるマナを回収すればいいんだよ。」
「でもどうやって回収するんですか?カラカラさん。」
「ズーコ。カラカラさんってさっきから他人行儀なんだよ。カラカラちゃん様だろ。」
「いつからカラカラちゃんに様がついたんですか?わかりましたカラカラちゃん。」
「それでいい。でだな、アタシは思いついたんだよ。お前の日記を使ってマナを回収する方法を。」
「お、教えてくださいませカラカラちゃん様。」
「その前にマスターお代わり、恨み発泡酒2つね。あとイモリのから揚げとカエルの炭火焼ね。」
「あいよ~。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつも御読みいただきありがとうございます。
作品・続きにご興味をお持ちいただけましたら星やお気に入りをいただきますとうれしいです。
また、私が泣かない程度のコメントをいただけますと励みになります。コメント頂けましたら幸いです。
ぶりーき
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます