第7話 専属メイド サラ
彼女は王妃付きの専属メイドで名前はサラ。彼女は若くしてその能力を買われ王妃の付き人に任命されていた。彼女は王妃の良き話し相手としても王妃から信頼を受けていた。
そんなサラであったが、彼女は食べ物に関しては人一倍強いこだわりを持っていた。彼女は今、仕事でやってきた王妃と共にピトリスにいた。
そんな彼女が街中で有名になっている食べ物に関して、放っておけるはずがなかった。
なんでも、その食べ物はどんな食べ物でも王宮で出される料理に変えてしまうものらしい。
(そんな食べ物があるのでしたら是非、食べてみたいのですがいったいどんな食べ物なんでしょう。王宮で出される料理には並ばなくても、おいしければいいのですが。)
サラがマヨネーズを売っているというクレハ商会に訪れるとそこには、かなりの人で溢れかえっていた。彼女は目当てのマヨネーズを買うために店主に話しかける。
「すいません、こちらでマヨネーズという食べ物が買えると伺ったのですが」
「はい、マヨネーズですね。こちらになります。いくつご入用ですか?」
「では、一つください」
「かしこまりました。ありがとうございます。こちらのシャンプーやリンスなどもご一緒にいかがですか?」
「シャンプーとリンスというものは聞いたことがありませんが、どのようなものなのですか?」
「こちらは髪に使うための洗剤です。シャンプーで洗った後にリンスを付けると髪がサラサラになります」
「ほう、髪がサラサラにですか。では一つずつ頂きましょうか」
「お買い上げありがとうございます」
サラは目当てのマヨネーズが買えたことに喜びを感じながら帰っていった。
帰宅後、サラは早速マヨネーズを試すために王妃付きの料理人の元を訪れた。そこで野菜をもらいマヨネーズにつけて一口食べる。その瞬間、口の中に広がる幸せにサラはしばらく固まっていた。
「はっ、これはいったい。私は何を」
サラはもう一口マヨネーズにつけて食べる。彼女は今度こそは固まることはなかったが、そのおいしさに感動する。
「なんというおいしさでしょう。これは王宮で出される食事よりもおいしいかもしれませんね。これは王妃様にもお伝えしなければなりませんね」
彼女はしばらくの間マヨネーズのおいしさに舌鼓を打つのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます