選択

「ねえ、進路決まった?」

僕の問いに、彼は視線を上げることなく淡々と返事を返してきた。

「さあな。将来とかどうでもいい」

興味のなさそうなその態度にむっとして僕は立ち上がった。

「だーめ」

逃げないの、と彼の目の前に本を突き出す。

「選択は自分でしないとだよ」



#言葉の添え木 「select」

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