背中合わせの友

「僕ってこのままでいいのかな」

そう口にした瞬間、背中合わせに座っていた彼が思い切り体重をかけてきた。

「ちょっ、重い……」

「お前はさあ」

真っ直ぐな声が響く。

「お前でいいんじゃねえの」

彼の表情はわからなかった。だけど、触れている背中が何だか温かかった。



#言葉の添え木 「温もり」

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