応援コメント

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  • 泣いてしまって、応援だけ先にさせていただいたのですがいくつかある1話完結の短編でこの作品が特に好きでした。

    お母さんに会えて、本当の名前を知れたこと、名前を呼んでくれたことは奈雪ちゃんの願いが叶った瞬間でもあって、良かったねと思いたいのに、状況がそれを許してくれなくて涙がとまりませんでした。

    入院生活に入る前にお母さんが逢いに行くことは出来なかったのか、と悔しい思いもあるのですが、それでも苦しくて、切なくも優しい物語をありがとうございました。

    作者からの返信

    藍葉詩依さま

    おはようございます。そしてこの短編に応援をいただき、ありがとうございます。

    このお話は確か「形のないもの」をテーマにして作ったものだったと思います。それが身の上を知らない奈雪(むつき)への最後のプレゼントとなりました。

    お母さんの腕に抱かれて最期を迎える。他者から見れば悲劇でしかないのですけれど、奈雪親子にとっては短くとも濃密で最高に幸せな時間だったのですね。

    お母さんが病院ヘルパーをやめるのは自分の娘を看取ることで一区切りをつけたこと。父親にも会わせて本来の家族を取り戻せたこと(彼女は再婚しないと心に決めています)。

    いろいろな事情があり、生前の娘に会いに行けなかったことも、あえて悔しさとして残しながら、ようやく前を向けるようになったお母さんは、これから同じように苦しくなってしまう親子たちを見守っていく立場になれるでしょうね。そういう方の存在は絶対に必要なのですから……。

    今度家族3人が会うのは空の上です。それまではお父さんが一緒にいてくますから、今度は奈雪も淋しくありません。

    そんなことを頭の中に浮かべて奈雪になりきって書いたのを思い出しました。

    一話完結の短編、数話程度の中編は敢えて全てを書かずに、読んでくださった方にいろいろと想像していただける余韻を残すように書くことが多いです。

    このようなご感想を頂けたことも、また短編作ろうかな? と思えるモチベーションになります。ご丁寧なご感想を頂けましてありがとうございました。