第4話 夏空

「夏空」


いつの頃からか

すっかり賢く

生きるようになっていた

いつも

最悪の事態を想定して

自分だけを

守るようになっていた


いつの頃からか

すっかり小狡く

生きることを憶えて

いつも

誰かを傷つけては

自分だけの

優越感に浸っていた


夏空

そんな生き方は

楽しくないんだ

そんなことは

自分らしくないんだ


夏空

今日からバカでいい

今日からバカになる

自分は自分なのだから

本当の自分を貫こう


スカッと晴れきった

あの夏空のように

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