第11話

 なぜか男2人の顔色がおかしい。その珍しいスライムなんだろう。


「2人とも上から刺して。俺は下で押さえておくから。」


 2人はうさぎ杵の餅つきみたいに槍でスライムを刺し続ける。


 時間は掛かったが倒した。


「うお、うるせぇ!」

「頭に響きますね。」


 レベルが上がっているらしい。俺?聞こえない。デロデロの不快感が無くなったと思ったら、石が落ちた。それだけ。どうせなのでまた、はぐれメ○ルを探しにいく。もしかしたら、たまたまかもしれない。デロデロの最上位にはぐれメタルがいるのかもしれない。


 でも見つけるのはデロデロクラゲだ。あのあと3匹見つけて、1匹は男共にあげた。レベルが上がったみたい。喜ばれた。男の喜ぶ顔はいらん。


 俺だって本当はわかっている。はぐ○メタルがいない事は。でもスライムがいるなら、夢くらいみたいたいのだ。そういえばノーマルスライムにも今日は遭っていない。本当に異世界どうしちゃったのだろう。


 レベルはと言うと、通販はホームセンターとスーパーが追加になって、錬金術はハ○レンごっこは出来なかった。異世界嫌い。


「ぐれ子〜。石あげるから、バール買って〜。」


 と言ったら買ってくれた。異世界無双出来そう。バールは様式美!


 



 俺は城に帰った後にレベルが上がるのが羨ましくなったので、夜に皆がいないうちにピカピカを呼んだ。


「おーい、ピカピカ!こっちの世界にいる時だけは、みんなと同じ様に魔物を倒したら、経験値っぽいものが入って、レベルっぽいものが上がる、ただ音が鳴るだけの仕組みを俺につけて!飽きた時のためにミュート機能も」


“それは意味がないと思いますけど、実害が無いのですぐつけますよ”


 俺はレベルっぽいものを手に入れた。


「それと疑問なんだけど、HPって0になると死ぬのか?首チョンパされた時にHPが残っていれば生きているのか?あとはHPが1の時にタンスの角に足の小指ぶつけたらクリティカルで死ぬのか?」


“それは種別によりけりですね。生物ならほぼ即死です。首チョンパされている間、HPが0にならなければ、くっつけることさえ出来れば死にません。けどくっつく時間より、0になる時間の方が早いでしょう。スケルトンなどの場合は首が無くても行動できます。弱点の石みたいな魔核を狙ってください。タンスに小指の件は極々稀にあります。ありますけど、HP1桁の時は基本的に安静にしているので、ある程度まで自然回復しないと動けませんよ?その人たちはきっとやんごとなき事情があり、危険を冒してまですべき事があったのでしょうね。”


「脳味噌を破壊したらどうなる?」


“脳味噌を破壊したら、生物は死にます”


当たり前だった。

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