第19話 李仁のとある休みの1日③
出会いの頃や仲良くなって二人一緒にクラブに行き踊り明かしそのままラブホテルに行ってキスしてSEXした李仁と大輝。
ほぼ李仁優位だったがお互い役割がはっきりしており、一緒になったときにすぐ一致した。
恋人同士になるのは早かった。李仁がベタベタに大輝を惚れ込んだから。
何か理由をつけて大輝の美容室に通い込み
「大輝のシャンプーじゃなきゃやだ」
「髪の毛は大輝にしか触らせない」
などわがままを言っていたな、自分は若かったと反省もするがそれほど大輝に惚れ込んでいた李仁。
だが二人の恋は数年しかもたなかった。大輝が店を持ち、そこで雇っていたアシスタントとの間に子供ができたのだ。お酒を彼女と飲んでいてその時に関係を持ってしまったという。彼曰く自分の意思ではなかったと。
大輝は彼女と結婚する、つまり李仁と別れなくてはいけない。
李仁はショックを受ける、大輝は言い訳をするがダメであった。
そこから李仁は性に奔放になった、自暴自棄でもあったのかもしれない。
しかし未だに二人は良好な関係を保っているのは、やはり体の相性が一番良かった、いや身体だけでなく一緒にいて落ち着く相手だとお互いに思っているからである。
しかし再び付き合うことは選ばなかった二人。大輝は離婚して一人であるが李仁は結婚してしまった。
もしあの時お酒を飲まなければ、と大輝は思いながらも今こうしてまだ李仁の頭や髪の毛を触れるのが幸せだと感じる。
髪の毛を洗う時、ふと香る匂いが少しずつ昔とは違う、そう感じるが李仁は李仁。
愛おしく髪の毛を扱う。
「大輝、気持ちよかった」
シャンプーは終わり、カットブースへ行く。ところどころ李仁の髪の毛に混じる白髪を見ると月日の流れを感じる。
「じゃあもう暑いしさっぱりさせるね」
「うん、よろしくね」
李仁はすべてを大輝に託した。
「わかったよ」
大輝は微笑んだ。
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