第16話- 借りた小説
おう、やっと戻って来たな、どうだった?感想は?
型通りの礼を述べ短い感想を言う。
彼はこの本が無いと出来上がらないんだ、と恭しく部屋の一隅に置いた、すぐに暇をつげた僕の背中に、これで楽しいことが始まるんだよと彼の声が聞こえた。
その後行方不明になった彼は今も見つかっていない。
前文
あの人はいわゆる書痴というやつで、当然部屋には踏み場無く本が積まれている。玄関から大声で呼んでみなければ、この"書の城"の主が在宅であるかどうか確かめられない程だ。
とある日、長らく借りたままだった小説を返しにその人の家へ向かうと•••••
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