読経新聞全国版(2015/12/21)

読経新聞全国版(2015/12/21)

「特集 里山と害獣 駆除の是非と住民の対立」


Q県L村は2000年から村を挙げてI,Uターンの住民を招致してきた。その取り組みが功を奏して、移住者によって人口は増加してきたが、ここへきて移住者と昔からの住人との間で軋轢が生じた。きっかけは2か月前から頻発するようになったサルの出没である。もともと周辺の山に棲んでいたとみられるサルだが、今年10月頃より村の住宅地へ出没してゴミや畑を荒らしたりして被害を出している。

移住してきた住民を中心に村役場へサルの駆除を要求したが、従来の住民がそれに待ったをかけたのだ。L村では古くからサルを大切にしてきたという風習が昔からの住人に根強く残っており、駆除という残虐な方法をとることに反対の声を上げたのだ。

サルの出没が始まってから2か月が経ったが、今でも解決策は出ていない。住民の一人は「いつ人が襲われてもおかしくない」とサルに対する恐怖を語った。

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