赤い髪のリリス 戦いの風

LLX

人物紹介

1、人物紹介

※注意:「赤い髪のリリス」を読まれる方は、ネタばれ要素を多く含みますのでご注意下さい。

また、前作は20年ほど前の作品なので、設定がかなり変わります。


***こちらの世界とアトラーナの世界の関係性について

こちらの世界(私たちのいる世界)とアトラーナは、本のページの裏と表のような関係。

精霊が存在する場所のみ魔導が使えるので、アトラーナの魔導師はこちらへ来ると魔導が上手く使えなくなる。

アトラーナの精霊王は、こちらの世界では神。


***** 舞台と主な言葉 ****

・精霊の国 アトラーナ


アトラーナは3国に囲まれた小国ではあるが、それを王都ルラン、そしてレナント、ベスレムの三つの地方に分けてある。

レナントとベスレムは、王の親族が領主として独自に治めている。

王は男子のみが継承し、王の長男が第一王位継承権を持つ。

ただし王子は13の時に精霊王の元を回り、精霊王たちに認められなければ、王位を継ぐことはできないとされている。それには世継ぎの印であるラーナブラッドの石が使われ、世継ぎの象徴となっている。


・精霊王とは?


地水火風それぞれに属する精霊の王。神様。

精霊王とも、ドラゴンとも呼ばれるが、通常人が思い浮かべる本物のドラゴンは古代に滅んだと言われる。

アトラーナは精霊の聖地と言われ、それぞれの神殿が建てられていた。

現在は、水と地の神殿のみが残っている。

精霊王は厄災の時に王の下で一緒に魔女を倒し、そののちアトラーナの王に忠誠を誓うようになった。

となっている。

アトラーナの王子は王位継承前に13才を迎えると精霊王のもとを尋ね、ラーナブラッドという石に忠誠を貰う旅に出る。

各精霊王の名は、火はフレアゴート、水はシールーン、風はセフィーリア、地はヴァシュラムドーン。


・ミスリルとは (前作には出ません)

人間と精霊の混血のため、特殊な力を持つ者が多い反面容姿も人間離れしている者もいる。

彼らの力は身分の高い者に重宝され、良い主に仕えるよう子供たちは小さな頃から技を磨いている。

多くはミスリルの里と言われるイスカ村に住むが、村と離れて単独で暮らすミスリルははぐれミスリルと呼ばれている。

多くは成長すると、フリーランスで汚れた仕事を受ける事が多い。

特に高貴な身分の王族はミスリルを不浄の者として持つことは珍しいが、宰相家はミスリルを持つ。



***「人物紹介」


『 前作、赤い髪のリリスで登場 』


・リリス (主人公)


緩やかなくせっ毛(ウエーブ)の赤い髪に赤とグレーの色違いの目、容姿は愛らしく端正な美少年。

王子と双子と聞いてからは、背が王子より低い事を気にしている。(栄養状態の違いから低いと思われる)

育ての母である、風の精霊女王セフィーリアには溺愛されている。

王の長子として生まれたが、髪の色と色違いの目で生まれた為に秘密裏に殺害されようとしたところを、風の精霊女王セフィーリアに引き取られ召使いとして育てられる。

幼少時より城から派遣された監視者に厳しく育てられ、徹底的に身分の低さをすり込まれたために、常に他人にはへりくだった態度で必要以上に言葉を丁寧に話す。

幼少時より魔導師としての力に優れ、小さい頃から頻繁に精神修行のため一人旅をしていたので精霊達に愛されている。


・キアナルーサ (王族)

世継ぎの王子。金髪青い目、王家のオーラがまったく無い凡人と影で言われている。

王の一人息子。だが、本当はリリスの双子の弟。

自分が本当に王に相応しいのか、いまだ自信がないため思い悩んでいる。


・ヨーコ (日本人)

現代人で中学生。用務員をしていたヴァシュラムのいた中学校に通っている。

本作でも鳥の姿で後を追うが出番は少なめ。


・アイ (日本人)

現代人で中学生。ヨーコと仲良しコンビ。

本作でも猫の姿で後を追うが出番は少なめ。


・ザレル (騎士)

ザレル・ランディール。先の旅で同行した騎士。

現在は城の総騎士長で、精霊であるセフィーリアの事実上の夫。

何度もリリスを養子にしようと申請しては身分違いから却下されたが、なんとか彼を養子にしてバックアップをしたいと計る。



< 精霊 >


・セフィーリア(風の精霊女王)

リリスの育て親。災厄時ののち、人と精霊界が乖離する事を恐れ、人間界で暮らす。

神殿を作らず、魔導師を育てることに専念した。

風の丘に屋敷を構え、丘のある村は風の丘の村と言われる。

騎士長ザレルが夫、娘フェリアとリリスの4人暮らし。


・フェリア(セフィーリアの娘)

セフィーリアとザレルの娘。のちにレスラカーンと友人となる。


・ヴァシュラム(地の精霊王)

アトラーナでは一番大きな神殿を持ち、複数の男性の巫子がいる。

ガラリアを溺愛している。


・フレアゴート(火の精霊王)

人嫌い。災厄で神殿が取り潰しになったあと山中で眠りについていた。


・シールーン(水の精霊王)

セフィーリアと昔から友人で、山奥の清流に住んでいる。人間嫌い。



〈 歴代の火の巫子 〉


・リリサレーン

火の巫子。赤い髪、赤い瞳の美しい女性と語られる。

災厄の原因の魔女と伝えられる。捕らえられ、王に殺されたあと、火の神殿は取り潰しになった。

その後赤い髪や赤い目は忌みする者として迫害を受ける事となる。


・マリナ・ルー

火の巫子。リリサレーンの相棒。


・ヴァルケン(リリサレーンの先代)

火の巫子。男性。

一度王家を出たが、世継ぎの兄弟が若くして亡くなったために、玉座を継ぐため王家に戻る。


・現 マリナ・ルー

現世の青の巫子。リリスより1つ上の16才。名は継ぐ。

精神的には長く生きているので、ひどく落ち着いて洞察力に優れている。



<戦いの風、リリスの同行者>


・ガーラント(騎士)

レナントへの旅立ちのおり、心配したザレルがリリスの庇護を託した騎士。

レナント出身。ザレルに憧れ、ルランに居を移した経緯がある。


・ブルース・ザナフィー(騎士)

レナントの騎士。城の兵をまとめ上げる二番騎士隊長。

リリスに一目を置く。リリスの王の謁見に同行する。


・ミラン(騎士)

レナントの若い騎士。寛容で穏やかなやさしい青年。リリスの王の謁見に同行する。


・エリン(ミスリル)

レスラカーンが、父のミスリルであるキリルに密かに頼んで送った。

半獣の顔が人間に受け入れられないことを気に病み、常にのっぺりとした飾りの無い仮面を付けている。


〈火の神官〉

過去リリサレーンに仕えていた、側近のミスリル。

ミスリルの地下神殿に眠っていた。

何故か日本語の火に関する名となっている。名は継いで行く。


・グレン(火の神官)

痩身で黒髪長髪、高身長の落ち着いた仕草で、長い爪をしている。

人間の整った青年の顔だが、本当の姿を隠している。


・ホムラ(火の神官)

剃髪、低身長で動きが素早い。獣の目をした半獣の顔。

動物に変化し、斥候(せっこう)や戦闘力に高い。


・ゴウカ(火の神官)

赤茶の髪、赤と茶色の色違いの瞳を持つ。

人の顔を持ち、人の姿をしているが、灰の集合体のような生物。


・オキビ(火の神官)

女性。災厄時のマリナの側近、マリナを守って死亡した。



< 主都ルラン(本城)>


・現王ヴィアンローザ(王族、王)

気持ちの底にずっとリリスのことが残っているが、立場上それを表に出すことが出来ず苦悩している。


・王妃リザリア(王族)

リリスの母親。リリスは死んだと思い込み、キアナルーサを可愛がっている。


・ミザリー(ミスリル)

リザリアが実家から密かに連れてきたミスリル。リザリアがもっとも信頼している友人。


・サラカーン(王族)

王の弟、次男。保守的で決して代々の言い伝えから足を踏み外そうとしない。

妻を産後に亡くし、一人息子レスラカーンを溺愛している。


・キリル(ミスリル)

宰相サラカーンのミスリル。通常王族はミスリルを持たないが、宰相は代々ミスリルを持つ。


・レスラカーン(王族)

王の弟、王族の王子。宰相サラカーンの一人っ子。母は彼を産んだときに難産で亡くなった。

生まれつきの盲目のため負い目に感じている。


・ライア(騎士)

レスラカーンの側近。使用人の子だったが、レスラと友達となり接するうちに力になりたいと騎士の養子となり彼の側近となる。


・ゼブリスルーンレイア・レナパルド(貴族)

ゼブラもしくはゼブリスが愛称。王子キアナルーサの側近。貴族の末子で幼少よりお側付きとなる。元々兄が側付きとなり、彼は家を継ぐ予定だった。


<王城の魔導師の塔>

魔導師のトップ。すべての魔導師の長(おさ)と城付き魔導師達が住む。

魔導師の実力を測り、杖と指輪を与える権威ある塔。


・ゲール(魔導師)

王都ルランの本城に住まう、魔導師の塔の長。遠見の予言師。

同じ遠見でルークの師。


・メイス(召使い)

浅黒い肌に金髪碧眼の少年。魔導師の塔に住む召使い。普通の人間で魔導や精霊を使うことは出来ない。


< レナント >


・ガルシア(王族)

隣国トランとの国境を接するレナントを納める若き領主。王族の一人。気さくで人を平等に見るその人柄は、領民の信望も厚く愛されている。父親が病気のために領主の座を早く退いたため、若くして領主の座を引き継いだ。


・レイト(小姓)

ガルシアの小姓の青年。

足が悪い為に十分な勤めができないことを心苦しく思っている。


・グロス(魔導師)

地に属する老齢の、経験豊かな魔導師だが戦いに接したことは少なく、力不足に悩む。


・ルネイ(魔導師)

水に属し、レナントの魔導師の長。魔導師の塔の長ゲールとは親交も厚い。


・レナファン(魔導師)

予見の先見(予知)に長けている。リリスがレナントに来たとき、魔物に捕らわれていた。

先見は自分の予知は出来ないと言われている。



< 隣国 トラン >


レナントと接する隣国。

昔はアトラーナと一つの国だったが、トランが独立して周囲の国を侵略し、国土を広げたためにアトラーナより広い国土を持つ。

アトラーナの主都ルランと名前が似ているのはその為。

昔、ルランの城とトランの城は対で建てられた。

王族は血縁ではない。


・王ルシェール

妃を事故で亡くし、老いが激しくリューズに心酔している。

アトラーナが攻めてくると思い込んでいる。


・王子メディアス

世継ぎ。妃は病で伏せ、リューズに心酔している。


・リューズ(魔導師)

隣国トランの魔導師。顔半分を仮面で隠し、見た目美しく小柄で華奢な青年。国王に寵愛され、何よりその言葉を重んじられる存在となりつつある。配下の魔導師は顔を持たず、姿があるのかさえわからない不気味な存在。


・エルガルド・ゼナルディア(騎士)

アトラーナのレナントへと送られた使者。



< 地の神殿 >


・イネス (巫子)

地の神殿の第2巫子。アルピノで色素の抜けた髪や身体の色、瞳は赤っぽい。

リリスより3つ年上で、身分を超えて最も親しい友人になった。

リリスが大好きで年上だが甘える事が多い。


・サファイア(ミスリル)

イネスの従者。サファイアは本名ではなく、名は継いで行く。イネスより年長。


・アデル(巫子)

地の神殿の第3巫子。黒髪おかっぱのまだ少年。アデルの下にもう一人巫子がいる。

3番目と微妙な立ち位置に、本当に巫子なのかと噂されている。


・オパール(ミスリル)

アデルの従者。アデルを信奉している。


・セレス(巫子)

地の神殿の第1巫子。金の髪に緑の瞳、アトラーナ1の美貌と言われている。巫子でも謎が多い。


・ルビー(ミスリル)

セレスの従者。サファイアの弟。名は継いで行く。


・ガラリア(巫子)

災厄の時代の地の巫子。

ミスリルの村では、御方様(おかたさま)と呼ばれ、慕われている。


*火の神官が彼を花売りと罵る場面がありますが、「花売り」とは、売春婦のことです。

男だから、男娼になります。


・カナン(魔導師見習い)

魔導医見習い。イネスのそば付きで付いている。家族を火事で亡くした。芯が強く頼りになる少年。


<地下のイスカ村>

・ミスリルがひっそり隠れて住まう村。過去、人間に迫害されてここへ逃げてきた。

外部から入ることは難しく、場所は秘密とされ、いまだ名のある魔導師でも知らない。


・長老

神殿に住まうミスリル?若い女性だが、最も長く生きているという。

身体は銀のウロコに覆われたヘビのような身体。

ガラリアを御方様と慕い、大切に敬っている。


〈その他〉


・災厄の剣

闇落ちした精霊の石が飾りで付いており、その怨念はすべての人間を憎んでいる。

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