第3話

時刻はちょうどお昼休み。

彼女は気が付かず、教室に向かって歩いている。今は廊下にいる女子だけが彼女の事態に気が付いているけど、そのうち、何人かの男子が廊下に飛び出てきたなら、男子が気付いて騒ぎ出すだろう。


そ、その前に、だ、だれか、教えてあげるべきだろ...!?


俺はそんな事を考えつつ、彼女の元へと走った。


声をかけるより先に。


スカートの布だけを意識して

右手でつまんで引っ張り、俺はなんとか、

彼女のショーツを隠すことに成功したんだ。


何事もなかったかのように。

彼女を追い越そうとしたら、

「待ってよ...!今、なんかした!?」


と声をかけられた。


まさか、めくれてたなんて言えるかよ!


「なにも、してない!

何もしてないからね!」


そんなセリフを吐いて。

俺は逃げるようにその場を立ち去ろうとしたのでした。







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