第002話 前史(下)

中国大陸は[黄巾の乱]から始まった内乱が拡大し

三国志、八王の乱、五胡十六国騒乱と延々続く

大乱戦に発展し、400年にも及ぶ群雄割拠時代を

繰り広げる事になります



朝鮮半島ではこの中国の混乱に乗じて中国に奪われた

半島北部の奪回戦争を始めます


・半島北部の中国支配地内で反乱をおこして

 建国した[高句麗]

 

・半島南部に押し込まれていた小部族をまとめあげて

 挙兵建国した[百済]


・同じく半島南部からやや遅れて[任那][新羅]



中国には朝鮮半島に介入するほど暇な勢力はなく

朝鮮半島には4国が立ち並びました



高句麗

ヽ(`Д´#)ノ 中国勢を追い出したウチが朝鮮の盟主!


百済

ヽ(`Д´#)ノ 古代朝鮮の正当後継者は我ら百済!


新羅 任那

(o´∀`)o´∀`) 小国連合 平和に暮らしたい ホットイテクレ



そして彼らは朝鮮半島内で覇権を争いはじめます



───



朝鮮半島がこうして動乱にハマっていったこの頃

ヤマトは混乱の極みにありました



ヤマトは数々の難民を受け入れながら130諸国が

争ったり融和したりしながら

九州~近畿一帯にゆるやかな連合国家を

形成している途中でした


しかし約100年前、そのヤマト連合の盟主国から

雄略天皇が登場するとともに朝鮮半島を

支配下にせ んと戦いを始めます



雄略天皇(ワカタケル)

( ๑'ᴗ'๑)ウチは大海の覇者になる


百済 新羅

(´・_・)´・_・)えーちょう迷惑



しかし中央集権国家として成熟していない状態で

威圧的な政策で連合諸国から兵を動員し

20年に渡って海外遠征を繰り広げたあげく

わずかな賠償金を得る程度であまり成果が

上がらないまま雄略天皇は死んでしまいました



雄略天皇を輩出した盟主国(応神朝)は不信任決議され

継体天皇(ヲホド王)がクーデターを起こしヤマト連合の

盟主の座を奪います

ヤマト連合の盟主国は継体天皇の国(継体朝)に変わります

ここで政治的な混乱を生じ、さらには

ヤマト襲撃対策として行った新羅の後方攪乱で

連合諸国に離反者が続出します

(筑紫磐井の乱)(武蔵国造の乱)


一時期まとまりかけていたヤマト連合は

バラバラになって力を落としていきます

ヤマトはこの立て直しにしばらく翻弄されます



───



朝鮮半島の戦いは高句麗が終始優位に立ちます


高句麗は中国領を奪還した時に中国式文化や

政治手法を吸収し、半島では他より一歩進んだ

先進国家になりました

元々の面積も百済や新羅の2倍以上ある強国なので

半島南部にちょくちょく侵略を行います



高句麗

(o´∀`)うははは!統一するぞ!


百済 新羅

(;´∀`);´∀`)アカン 滅亡する



百済はこの劣勢を立て直すためにヤマトとの

友好路線を以前から重視していましたが

それでも衰退の一路を辿っていました

首都漢城(ソウル)陥落、管山城の戦い(聖明王戦死)など

立て続けに失点を重ねています


高句麗は高句麗で北部の中国国境地帯にも

争点を抱えていてイマイチ南部に全力を出せない

という事情で百済はかろうじて命脈を保っていました



百済

(;´∀`)もう高句麗には勝てん 南部に逃げる



百済は南東に位置する小国連合[任那]を攻撃して

侵蝕していきます

また同時にヤマトへ財産や知識人など、国家の財産と

呼べるものへ避難させていき、かわりにヤマトから

兵力をもらい受ける交換貿易のような形が

できていきます


これが混乱から立ち直ろうとするヤマトに

さらにダメージを与えます


百済からやってきた知識人たちはその知識を

活かしてヤマトの政治要職に再就職していきます

安全な後方勤務です

そしてヤマト生まれのヤマト人たちは戦地に旅立ち

還ってこないのです


ヤマトの政治中枢が百済人や百済の縁者ばかりに

なっていきます

そしてヤマトに利権がなく愛着も無い百済人たちは

まず自分の利権を確保すべくヤマト人の利権者を

排除しにいきます


ヤマトの政治がますます混乱していきます

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