第14話 地歴高等地図を買いました

 こんにちは。草原守拙です。


 ひと昔前のことですが『話を聞かない男、地図が読めない女』という本がベストセラーになったのですが覚えています? まあ、わたしの場合は『話も聞かなきゃ、地図も読めないダメ男』でして、大人になってからもしょっちゅう、自分の家に帰れなくて泣いていました。もっとも、あの頃はスマホなんてありませんでしたからね。

 などと自慰行為をしましたが、わたしはiPhoneの地図を開いても『地図の読めない男』ですから結局は迷子のこねこちゃんになってしまうのでした。だって、あの地図は常に北が上になっているのですよね? でも、実際問題として今自分が立っている場所の前後左右のどこが北かって分かりますか? 少なくともわたしは分かりません。昼間なら太陽の位置、夜なら北極星を探すなんて方法は昔の人だからできるのであって、例えばわたしは北極星がどれか分かりません。わたしがわかるのは冬のオリオン座だけですけど、都会ではもう星座など見えません。

「東京には空がない」と言って発狂しちゃったのは智恵子さんですが、わたしの場合は「何が何だかわからない」で狂っちゃいました。てへへ。

 そういえばiPhoneにはコンパスもあるようですが、方角がわかったところでわたしの方向音痴は解消されませんよ。そうとう重症なのです。


 さて、そんな状況なので学生の頃から地理が苦手だったのですが、最近世界史の本を読むようになりまして、どうしても世界地図がないと感覚的に掴めないところがありまして、何かしら地図を買うことにしました。本当は壁に貼る一枚物の地図が欲しかったのですが、あいにくわたしの部屋には地図を貼るスペースがありません。となると地図帳なのですが、一般人向けの地図帳はお高いので、高学参の地図帳、帝国書院の『地歴高等地図』というものを購入しました。おそらくですけど、これって高校の地理・歴史の授業の教科書の市販版なのではないかと思います。


 で、昨日買ってパラパラっと見ただけなのですが、これは無茶苦茶面白いです。まあ、皆さんはお分かりなのでしょうが、例えば「モスクワ」の位置ですね。わたしはずーっとシベリアの方というか極東にあると思っていたのですが、実際にはものすごく西ヨーロッパに近いところにあったのでびっくりしました。

 それから、中央、西アジア国々のほとんどが「〜タン」なので笑えました。「〜タン」ってなんでしょう? イスラム教とか、アラビア語の関係ですかね?

 それからG7に入っている西ヨーロッパ諸国の小さいこと。歴史上でも、西ヨーロッパ諸国が世界の中心になるのはだいぶ近代になってからで、主役はイランとかトルコ、あと遊牧民族なのですね。重要なのは貿易ですね。

 いやあ、世界史をずっと敬遠していたので全く知らない、もしくは授業で聞いたのに全く覚えていないことが多くてとっても新鮮です。

 わたしの興味の中心はもちろん日本史ですけれど、今読んでいる本は世界史の流れが分かりやすくて面白いです。ああ、書名はですねPHP文庫・宮崎正勝『最高の教養! 世界史』です。


 さようなら。

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