自然破壊と文化遺産の消滅

深山涼水

第1話帰郷の道順

 私が庄内平野を離れ千葉に移住して既に55年の月日が流れてしまった。

 わざわざ庄内平野と書いたのは、生まれが月山にほぼ近い支流で清川で最上川に注いでいる立谷沢川の上流から3っ目の50所帯ほどの集落であるが、4集落の中心で小中学校や卒業時には鉄筋の体育館も出来て居た。


 然し3方向とも山で豪雪地帯で多い時で3メートルを超え、本数の少ない庄内交通のバスも5月にならないと開通しない僻地で、今や限界集落である。


 そんなことも有って高校入試の際は、清川駅まで4往復も歩いたものだが、朝出発は未だうす暗い時で、帰りなどは真っ暗の道で道しるべ便りに歩いたものだ。


 そんな故郷も中学までで、高校は酒田市で夜学高校、昼は書店で住み込みの仕事であった。

 のちに結婚した妻の実家が酒田鶴岡間の中間の押切で私の実家も鶴岡市内に移住したために、帰郷の度に庄内平野を駆けずり回る事に、そういう事から故郷は庄内平野と言う事になる。


 庄内平野への道順は大きく分けると4通りあって、高速の完備されない時は福島から新庄→清川と時間もかかったが、その後鳴子温泉を抜けて清川、上越で新潟→鶴岡は都内が大変であった。

 最近は仙台→山形→鶴岡が多くなってきたのは、季節によっては景色が素晴らしい。

 前置きが長くなってしまったが、次話から本題に入ろうと思います。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る