第43話 おっぱい
コウは普段から寝起きが悪い。今日もそんな感じで寝起きが悪く、寝ぼけながら目が覚めたのだ。だが何故か目の前におっぱいが有った。
コウは呆けていた。
「何だこれは?夢か目の前におっぱいがあるって事は揉めって事だよな?俺の目の前におっぱいを晒している方が悪いんだ!揉んでもいいよね!?」
等と訳の分からない理屈を呟きながら、もみもみもみもみと揉み始めた。
おかしいぞ!このおっぱい、なんかべたっとしてるな。潰れているじゃないか!ダメダメダメダメ!ノンノンノンノン!こんなおっぱい駄目です!若い女のおっぱいだけど、おっぱいが潰れているのは駄目ドエス!
でも好きな形に直していいよね?うん直しちゃう!と訳の分からない事を呟いていた。コウが思い描く理想の形の胸を想像しながら形を整えるイメージをし、ヒールと唱えていた。
そしてトリトが目覚めたのだが、コウに胸を揉まれているのだというのが分かり、体が固まってしまい言葉が出なかった。どうやら夜中にトイレに行った時に、寝ぼけていて間違ってコウの寝ているベッドに入ってしまい、その結果として今の状況があるようだと感じた。
寝ているベッドが違っていた事から、トリトは間違ったのだと分かったのだ。だがとにかく言葉が出なかった。初めて男の人に胸を揉まれていたのだが、初めて感じる不思議な感覚に、声を出すのを必死に堪えている状態であった。
こんなもんかな?と言いつつも、うお!いい形のおっぱいだ!このおっぱい大好き!と揉んでいたが、ふとトリトと目が合った。彼におっぱいがある!トリトが女の子になった!?と唸った。トリトはっとなった。そしてトリトはイヤーと言いつつ、ついついコウを突き飛ばしてしまった。
ベッドの上にいて押し出しされたものだから、コウがあれっ?と呟きつつベッドから落ち、頭を打っていた。コウは気絶したのだが、トリトはかなり焦っていた。見られた!見られた!女だとバレた!コウに胸も揉まれた!等と呟いていたが、ふと自分の体に違和感があり、トリトは自分の胸を見た。すると普通の女性のような双丘がそこにあった。あれっ?と首を傾けていたが、私の胸にこんな立体的な張りがある訳がないと不思議に思っていた。
やがて異常を聞きつけたフレンダが部屋に入ってきた。
「どうしたの?物音がしたけど」
フレンダは半裸になっており、胸が顕になっているのトリトのその姿を確認した。そしてはっとなり、ベッドの下に情けない格好で転がっているコウの姿を見て首を傾げていた。
「トリト、貴女どうしたの?大丈夫?ひょっとしてコウに襲われた?」
はっとなったトリトが慌てて否定した。
「そのどうやら私がトイレに行った後、間違ってコウが寝ているベッドに入ってしまったようなのだ。そして寝ぼけているコウに胸を揉まれていたんだ。それで慌ててコウを突き飛ばし、気絶させてしまったのだ」
ふえ?と呟きつつフレンダがトリトにの胸を見た。するとそこには自分の胸といい勝負ができるぐらいに見事な形のおっぱいがあった。
「とっ、とっ、とっ、とっとっとっとトリト?貴女のおっぱいにその、張りがあるのだけれどもどういう事?」
フレンダが鳥との胸を触ってみたが普通の胸だ。
「あ、あなたの胸が治ってるわね!」
「どうやらコウが寝ぼけながら私の胸を治していたようなのだ。ど、ど、ど、どうしよう?」
トリトの慌てようはかなりのもので、普段の冷静沈着な姿からは想像できない位に狼狽えており、フレンダを驚かせていたのであった。
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