第2話 え、俺まさか...

「ここはどこだ…」

俺は真っ白い地面の上に何故か突っ立っていた。


「…俺、轢かれそうになってた人突き飛ばしたあとどうなったんだ」

ついさっきまで俺はトラックに轢かれそうな女性を突き飛ばしていたはずだ。あの女性の柔らかい感触が未だ手の中にあるしな。あ、胸は触ってないぞ、触ったの背中だぞ。


「なにわけわからないこといってんだか」

「ッ!!」

そこには白い髭をして料理長がつけてるような帽子をつけたお爺さんがいた。


「ってジ○ムおじさんじゃねぇか!!!」

「ジ○ムおじさんではない、わしがこの地球の死者を導く転生神じゃ」

「胡散臭ぇこと言うな!」

「おぬしに言われとうない」

怪しすぎだろこの爺さん、どっからどうみてもパン作ってる爺さんにしか見えねぇ。


「転生神がどうされたので?」

「おぬしは死んだのでな。これからおぬしには違う世界に輪廻転生してもらうが思ったより魂が強い。じゃから、少しだけおぬしの精神年齢と記憶を残した状態でしてやろうと思ったんじゃよ」

「は?」

死んだ?転生?何言ってんだこの人、

…俺にはまだ体あr…


「ない!?いやあるけど透けてる!」

「じゃからおぬしは死んでいると言っとるだろうが」

「えぇ…」

まだやりたいことあったのに死んぢまったか。まだ23とかなのに。


「じゃから先刻も言ったがおぬしには転生してもらうからの。好きに生きておくれ」

「おい!異世界の説明は!?好きに生きるってどうやってだよ!?」

「大丈夫、まともな貴族の家に産まれさせてやるから。それにどうせほとんどお主が読んでた異世界系ライトノベルと一緒なのじゃから説明いらないじゃろ。」

この人ふざけてんのか?

そんな軽いノリで転生させるのか?


「それじゃいくぞい」

「い、いやだぁぁぁぁぁぁああ」


そうして俺は転生した




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