第六話 〜和解〜
彼が誰かなのはこの学校にいる人なら、誰でも知ってるであろう
何を隠そう、
彼の事で有名なのは、入学してたった二日で高校にいた〝不良を全員〟瞬殺した事で、みんなが恐れる人物となった事だろう
ちなみにそんな彼に〝やっくん〟とあだ名を付けたのは、言うまでもなく
〝不良の親玉〟と言われた彼が、二つ返事であだ名を受け入れるほどの〝
そんな彼は〝いじり連中〟の視線に気づき目を開けると、ゆっくりと前に倒れる
倒れた先で彼は机に手を置きながら、猫のように伸びをして
「君ら、なに見てるの?」
と一言放つ
その瞬間、周りの空気は一瞬にして凍り付く
そんな彼の前に
「えーとね
あそこにいる〝いじり連中〟が〜
何か心当たりあるのかな〜〝やっくん〟」
とあだ名を〝わざと〟強調しながら首を傾げ〝鋭い〟目で見つめる
それに対して
「なんでそんな面倒な事を、俺がしないといけないんだ?」
と言い放つとため息を一つ溢し、少し呆れたような口調で
「何か誤解してるようだが〝俺は俺の生活を脅かす奴を許さない主義〟で生きてるだけだぞ
そこに意味もなく
まぁ、いつも周りにいた奴らは、俺を持ち上げて好き勝手してるようだけどな」
と言うとその目線を〝いじり連中〟に移す
それに気づいた〝いじり連中〟はすぐに目線を下へと落とすのだった…それを見届けると
「てか、これ俺関係ないからもう一度寝かせてもらうけど、また起したら殺すから」
と言い放ち体を後ろに倒して、猫耳付きのフードを被ると彼は眠りについた
それを同じく静かに見ていた
「やっくんは嘘はついてないんだよね〜
てことはどう言う事かな〜
さっきの発言はさぁ?」
と〝いじり連中〟に〝鋭い〟視線を送る
彼らの表情には心なしか〝恐怖〟や〝後悔〟が見られた
それを見た
「どうやらやっと、自分たちのした事が悪い事だと分かったみたいだね?
と横から
その瞬間〝いじりの連中〟の一人が
「そう、だよな、、、
俺らのした事は本当に許される事じゃないよな…
としおらしく自分のした罪に押しつぶされそうな表情で
それに同調する様に周りにいた〝クラスメイト〟も謝罪し始める
「いや、そこまで謝罪してくれるなら・・・」
とみんなの事を許すが、その横では
一方でさっきまで
そんな横から
「僕は納得いかないけど、、、
と〝クラス全員〟に一言だけ不満そうに言う
その横から担任の先生が
「じゃあ、ここは全員謝って当人もそれを受け入れた事だし、握手して仲直りといこうか」
と言い放つと〝いじり連中〟や〝クラスメイト〟が
「
今まで本当に、、、ごめん」
と言いながら握手をする
それに対して
「そんな気にしないで…
もう、本当に大丈夫だから
謝ってくれてありがとう」
とだけ返し、クラスの〝話し合い〟は幕を閉じるのだった
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