序幕
墓前報告①
天国の
娘ができた。
「おめでとうおめでとう」「初孫だぞ母さんや」「この手で抱いてやれないのが悲しいわねぇ……」と天国から祝福の声が聞こえてくるようだ。
水を差すようで申し訳ないが、誤解されたようなのでもう一点伝えなければいけないようだ。
俺にはまだ嫁さんなどいない。
どころか、彼女すらいない。
どころか、できた事すらない。
報告していて悲しくなってきた。
どうも言葉が足りなくて正確に伝わらなかったようなので、補足して報告し直すとするよ。
娘ができた。
ついでに嫁ができた。
「おめでとうおめでとう」「
水を差すようで申し訳ないが、以下略。
わかった。あまり乗り気ではないけど、もっと主観的にありのまま起きた事を報告するよ。
いきなり可愛い女の子が降って来て、「パパ、あたしと結婚して」って言われたんだよ!!!
「
違うんだ! 俺はまともだ! もはや何をもってマトモかは全くわからないが!
俺だって、そんな夢物語のようなことが現実に起きるとは思ってもいなかったさ!
あぁ親父よ、そんな生温かい眼差しを向けないでおくれ!
あぁお袋よ、悲痛な
俺はただ起きた事実を
このまま誤解されたままでは困るので……長くなってしまうけれど、起きたことをありのままに、正確に、
それではどうか、のんびりと聞いていただきたい。
◆◇◆
これはある二人が救い救われ、互いに
これより語るは、最初と最後の恋
つづいて語るは、 と の恋
この先に待つは、 と の恋
そうそれは、星の欠片が愛を勇気を希望を届ける
そうそれは、星の欠片を導き幸せを紡ぎ出す果てしなき旅路
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