会話

何が怖いんだ?

木々は私に問う

ただ生きているだけだろう?

終わりと始まりはある

あとは 生きるだけ

何が怖い?

空から陽は注ぎ

天からの雨は降る

大地には養分が有り

虫や動物やら草や花

あらゆる場所に

さまざまな友だちはいる

全ては揃っている

それでいて

何に怯える必要がある?

君は面白いよ

ここに生きたいと願い

生まれ

そして

生まれて 怖がる

ここはの塊なんだ

君の吸う酸素は我々植物が吐き出し

我らが吸う二酸化炭素は

君たち動物が吐く

常に相互の交換に寄って成り立つ

意識しなくてもだ

全てはバランスさえ

整っていれば

生きることが

微睡みの中にいる様な

幸せで心地良いはずさ

君に何かが立ちはだかるなんて

君が成長をしたくて用意した

アトラクションさ

私はそれを可哀想なんて思わない

ずっと同じでも 飽きるだろ?

僕らはいつも

同じ場所で静かに過ごすだけさ

僕を求めて会いに来る君たちのように

そこに存在するだけで

僕らには 僕らの物語が

紡がれていく

なんの感情もないようだけれども

僕らには 僕らなりの

生命いのちがある

君も僕も

同等の

価値のある 存在だ

君が求めれば

いくらだって与えられるよ

動きはしないが エネルギーは存在する

君に分け与えられるほどに

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る