異世界転生6周した僕にダンジョン攻略は生ぬるい ~異世界で千のスキルをマスターした男、もう疲れたので現代でお金貯めて隠居したい~
第800話 【仕事始めと侵攻始め・その3】一斉侵攻、2時間前 ~キリの良い話数なのに普通に盛り上がらない回にしてしまった後悔~
第800話 【仕事始めと侵攻始め・その3】一斉侵攻、2時間前 ~キリの良い話数なのに普通に盛り上がらない回にしてしまった後悔~
バルリテロリ皇帝・逆神喜三太が出撃の下知を発していないため、現世は通常運行な仕事始めが穏やかにスタートしていた。
一斉侵攻したいらしいので、やっぱり時間はかかります。
あと約2時間で災禍が訪れる。
誰か気付いてくれるのか。
ストウェアくらいは気付いて、名誉返上だか汚名挽回だか、卍解だか虚化だか、とにかく間違って大活躍をして頂きたい。
◆◇◆◇◆◇◆◇
南雲修一筆頭監察官。
お正月気分も冷めやらぬ中、早速独りで異世界出張。
もう常に門が開いているフリーパス状態の同盟国、ルベルバックへとやって来た。
そして現在、謝罪中。
「本当に申し訳ございません!! いや、私も今! 初めて知ったのですが!! 謝罪において存じ上げなかったは悪手の中でも悪手とそちらは存じております!! これ、どう見ても逆神くんの
クリスマス回を思い出して頂きたい。
六駆くんがプロポーズキメるついでにお漏らしキメた結果、ルベルバックは炎に包まれた。
兵器と戦争の歴史が深い国家だったことが幸いして、中枢機関に損害はなし。
さすがの防衛力。
ただ、ゴリ門分離作業中の急造されたゴリ門宮が崩壊。
ゴリ門さんの発掘作業は未だ進捗が極めて遅いが、そんなことはどうでもいい。
同盟国の「やってみますよ!」という厚意に甘えてゴリ門さん預けて「ご恩がありますから!」と国費で建造してくれた善意のゴリ門宮を自分の何千倍か強い形式上の部下が破壊していた。
取引先にやったらクビが飛ぶ。おめーの退職金なんかねーから、案件である。
「ほう……。羊羹なるもの、これは実に美味ですな。携帯食として利用されているとお聞きしたが、我らも行軍の際に装備の1つとして加えましょう」
キャンポム少佐、今は公務中なので兼任代理総督。
羊羹食ってにっこにこ。
「あの……」
「ああ、ゴリ門宮ならばお気になさらず。耐久テストの数値が採れたと思いましょう。リコタンクの余った廃材で建造していたのですが、やはり正規の加工でなければ防御力に劣りますな」
「謝罪する側がお聞きするのも厚かましいのですが、よろしいのですか?」
「当然です。国交を開けば、国境で事故が起きることもございましょう。スキル使いとは難儀なものですな。それよりも、ゴリ門殿が不憫でなりません。御存命であれば良いのですが」
南雲さんは最高の笑顔で答えた。
「あ! いえ!! それはもう! 時の運ですから! 逆神くんが合体させてなかったら死んでる人ですし! 羊羹、追加で発注しますね!!」
外交問題とゴリ門さんを天秤に乗せたら、ゴリ門さんがぶっ飛んで成層圏を突破した。
◆◇◆◇◆◇◆◇
こちらはスカレグラーナ。
はい。もう仕事始めは関係なくなりました。
「どうもー!! ……みなさん、ちょっと痩せました?」
帝竜人バルナルド様が基本的に六駆くんの応対をするのが不文律なスカレグラーナにおいて、三竜人が勢揃いで門の前にドスンと座ってお出迎え。
「逆神六駆……。卿には数々の恩義がある。故に、抗議をする立場に余をはじめ、ジェロード、ナポルジュロもないことは重々承知しておるが」
重々しく言葉を選ぶ金色の竜人。
隣にいる、銀色と黒いのが口をはさむ。
「逆神。何をしてくれる。貴公の
「我らの願いはひとつ。遺憾の意を表明し、ただちに賠償責任を果たして頂きたい」
「と、バルナルド殿が言っておった」
「うむ。バルナルド様は全ての民の代弁者よ」
「……卿ら。そろそろ余が家出して帰って来なくなる日が近いと心得よ」
金色に光る竜人の苦労属性持ち。バルナルド様が拝謁する度に痩せておられる。
事情を聞いた六駆くんの動きは早かった。
「ああ! それね! 僕だ!! 感覚あったんですよ! あ、ちょっと漏らしちゃったって!! いやー! すみません!!」とか言いながら、3人に古龍
ここのところ莉子ちゃんの背後にくっ付いて「何か僕、手伝おうか!?」と繰り返すNPCみたいになっている最強の男。
3人の竜人が失った
それでもまた
クリスマスからどんだけ何もしていなかったのだろうか、六駆くん。
「おお! これは……! 以前より力が漲る……!! ふふっ、逆神! 久方ぶりに手合わせなどしてみるか?」
「よさぬか、ジェロード。卿の良くないところであるぞ。若いからとすぐに血気盛んになるのは控えよ」
ジェロードさんは3000年生きているのに、若者扱いされるのが古龍の社会。
ナポルジュロさんとバルナルド様は4000歳です。
「あ、バルナルドさん! 今日はね、ジェロードさんに用があって来たので! ナポルジュロさんにはこれ! はい!! なんか複雑そうなの買って来ましたよ!」
「……これはかたじけない!! ペーネロペーと参ったか!! 先日見たばかりなのだ、ハサウェイ!
冥竜人はボトルシップ作って600年だったのに、ガンプラ差し入れてもらえるようになってから船なんか見向きもしなくなった。
なお、スカレグラーナには各種サブスクが完備されております。
「ほう。我に用とは珍しい。刀でも打つか?」
「いえね、指輪を作りたいんですよ。ジェロードさんならイケるかなって」
「指輪? そのように血の滾らぬものを作ろうと思ったことがない。他を当たれ」
「ジェロードさんでも無理ですかー! そうかー! 僕をあんなに苦戦させた、古龍だった頃のジェロードさんならやれてたけどなー! 丸くなりましたねー!」
「……やってみよう」
「うわぁ! すごいや、幻竜人って!! どっかの金色のヤツとは違いますね!! 材料にホグバリオン使いたいんですけど、ジェロードさんでもやっぱり加工、難しいですかねー?」
もう1度「やってみよう!!」と頷いたジェロードさんと一緒に、鍛冶場へと去っていった六駆くん。
最新アップグレード版でも身に付けた知恵は標準装備。
「さて、このナポルジュロ、早急にガンプラを素組いたしますれば、バルナルド様のお相手ができなくなりましたが。いかがなさいますか?」
「……余。魚でも釣って来る」
スカレグラーナの環境整備はひっそりと進行しており、ついに川にデカい魚が泳ぐようになりました。
◆◇◆◇◆◇◆◇
こちら、もう何度訪れたか分からない日須美市のイオン。
「まずはどこに行きましょうか!!」
「にゃん……だと……。莉子ちゃんが、下着売り場に直行しないぞな……」
「みみっ。なんだか余裕を感じるです」
「もぉぉ! わたしが下着ばっかり買ってるみたいに言わないでよー!!」
どら猫はにゃーと鳴かず。
芽衣ちゃんもみみみっと鳴かず。
賢い2人は無言で笑顔を見せた。
「あっ! でもでも! クララ先輩、下着買うんでしたよね!?」
「に゛ゃ゛!? あ、あたしのは、フリフリしてなくていいぞなー!? あの、3枚で1000円のヤツ適当に何個か買うから、気にしなくて良いに゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛ー!!」
莉子ちゃんに手を引かれて、クララパイセンが下着売り場へ連行される。
旦那を持つと自分の下着よりも他人の下着を選びたくなるというのは、女性下着学の権威ワシ・ポンデライオン・ヤシ氏が提唱したが、「バカかおめー」と一蹴され、女性下着学そのものが学会から追放されたらしいので、真偽は不明。
「みみみっ。人混みの中を他のお客様に一切ご迷惑をかけずの『
芽衣ちゃんは普通に歩いてあとを追いかけました。
途中にあったビレッジバンガードでダルっとしたネコのぬいぐるみが叩き売られていたので、自分用と先輩のダルっとしたどら猫用に2匹購入。
小脇に抱えてもう可愛い。
「に゛ゃ゛-!! 莉子ちゃん! そんなのいらんぞな!! なんで面積狭いのにあたしの愛用のヤツの8倍も値段するんだにゃー!? そんなの買うならガチャ回すぞなー!!」
「良かったですね! クララ先輩のサイズ展開もしてるんですよ! ここ! お店の名前がちょっとアレなんですけど!!」
『OPPAI』と言う名のランジェリーショップです。
どうしてイオンにテナントを出せたのかは分かりません。
「みみみー! 芽衣もキャミソール買うです!」
「あっ。芽衣ちゃん。わたしたちのサイズはここにないよ?」
「み゛っ! そ、そうだったです!! 芽衣、自己評価が高かったです!! み゛っ!」
あるんです。Cランクは。
AAAランクはありませんが。
楽しい初売りセール。
自分の下着に興味なくなっても、結局下着コーナーに住むのが莉子ちゃん。
今度、エヴァちゃんも連れて来て反応を確認しましょう。
平和なお正月明けも残り約1時間となりました。
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