異世界転生6周した僕にダンジョン攻略は生ぬるい ~異世界で千のスキルをマスターした男、もう疲れたので現代でお金貯めて隠居したい~
第752話 【チーム莉子の冬・その4】木原芽衣のみみみな1日 ~安心して見られる数少ない日常回~
第752話 【チーム莉子の冬・その4】木原芽衣のみみみな1日 ~安心して見られる数少ない日常回~
ピース侵攻に際して防衛任務で戦功を挙げた木原芽衣Bランク探索員。
報奨金は350万円。
命がけの仕事なのでこのくらいは当然だが、本当はこの3倍の評価がされていた事実を芽衣ちゃんと南雲さん以外は知らない。
主に評価点が高かったのは「木原久光監察官との共同攻撃」「木原監察官の固有スキル『ダイナマイト』の発現」「木原監察官のコピーを撃破」「木原監察官の制御」等。
これらの戦功を加味すると報奨金は1千万を超えるのだが、戦功というからには公式に記録が残る。
芽衣ちゃんは探索員協会のアイドル。
既に月刊探索員の年末特大号の巻頭グラビアも決まっており、3ページのロングインタビューも掲載される。
戦功評価について南雲さんと話をしていた時に「最強の監察官、木原久光との共闘についてぜひ語ってください!!」と広報部から通達が届いた。
瞬間、芽衣ちゃんはスッと瞳から光を消して答える。
「みみっ。南雲さん。芽衣、おじ様関連の戦功は記憶にないです。記憶にないものをもらってはダメです。芽衣が覚えていないことを公式の記録に残されても困るので、消してください。みみっ」
「あ。うん。はい。山根くぅん!! 情報改ざんしてぇー!! 木原くんね、もう『ダイナマイト』使えるんだから!! 早くぅ!!」
お金よりも精神衛生を選んだ、清く正しく可愛らしい女子高生探索員。
ちなみに300万は下宿させてもらっている遠藤家に渡している。
逆神流に身を置きながら、まったく穢れない芽衣ちゃま。
今日は件の、月刊探索員関連の取材で本部へと出頭する。
◆◇◆◇◆◇◆◇
1号館に着いて、まずは上官である南雲さんにご挨拶。
「みみっ! 南雲さん! これ、おじ様とおば様が持たせてくれたです!! どうぞです!!」
「梅干しじゃないか! ありがとう! 去年も頂いたけど、すごく美味しかったんだよね! 妻も喜ぶよ!!」
「みみっ!」と敬礼して、次に向かったのは水戸監察官室。
道中に木原監察官室もあるのだが、現在融合しているゴリ門さんはルベルバックで改造中のため不在。
芽衣ちゃんにしては珍しく、スキップして通過した。
「みみみっ! 失礼するです!! 南雲監察官室所属、木原芽衣Bランク探索員です!!」
「やあ! 木原さん!! よく来てくれたね!! 自分の愛の巣にべすっ」
「芽衣ちゃん! うちに転属してこない!? 今ならね、おっぱいジャンキー監察官と私だけだから!! 三席だよ! ううん! 次席あげるから!! ねっ! 芽衣ちゃん!!」
心優しき芽衣ちゃま。
仁香さんのお見舞いも欠かさない。
「みみっ! 芽衣はちょっと実力不足なので! ここの監察官室は無理です!!」
「そんなことないよ!? 芽衣ちゃん育ってるよ!! 私の見立てだと、絶対に私より育つから!! あと2年! ううん、1年で超えると思う!!」
「はははっ! 仁香さん! 自分はそんな小さな子に邪な感情を抱きませんよ!!」
「邪の権化が何を言ってるんですか!! あ、そうだ! 芽衣ちゃん、撮影だよね! 私も付き合うね! 監察官は仕事しててください」
「自分、独りになるじゃないですか! じゃあ、おっぱいマウスパッドに仁香さんの写真貼り付けても良いですべぇぇぇぇ」
「はぁぁ! 『
仁香さんは水戸くんを放っておけなかった自分を悔やみ、修業に励んでおります。
南雲さんから習った凍結スキルで、屋内でも使える拳撃を会得済み。
芽衣ちゃんと広報部のある3号館へ移動する仁香さん。
最近の息抜きはトレーニングと莉子ちゃんのダイエット指導と芽衣ちゃんの来訪。
特に芽衣ちゃんは時間があると訪ねて来てくれるので「私、こんな妹が欲しかった!!」と、一人っ子の仁香さんのおっぱい、失礼、ハートを掴むことに成功。
「みみっ。仁香さん、Sランクの打診があったです? 確か、Sランクになれば所属は自由に決められたはずです」
「あ、うん。あったんだけどね……。ほら、水戸さん放っておけないし。なんだかんだ言って、意外と頑張り屋なところとかあるし。努力する人って嫌いじゃないし。……あ゛っ! 違うよ!? 嫌いじゃないけど、好きでもないからね!? 嫌い! 嫌いだから!!」
芽衣ちゃまは思った。
「みみっ。芽衣に恋は早いです!! みみみっ!」と。
◆◇◆◇◆◇◆◇
広報部での撮影に芽衣ちゃんは慣れている。
なにせ、史上最年少で探索員デビューさられた時に表紙を飾り、以降どんなに間隔が空いても3ヶ月に1度は特集が組まれるのだから、既にこの仕事も2桁が近づくベテラン勢。
「はい! ステキです! トレーニングウェア、よくお似合いです!!」
「みみっ。青山Aランク探索員に選んでもらったです!!」
「なるほど! 青山さんのお見立てでしたか! スタイリストが入る余地ないよって嘆いてました! 青山さんも一緒に何枚か撮りませんか?」
「わ、私はいいですよ! 芽衣ちゃんみたいに可愛くないので!!」
芽衣ちゃまは空気感知能力にも長けている。
というか、チーム莉子の乙女たちはみんな基本的にその能力が身に付く。
ノアちゃんが突出しているが、芽衣ちゃんも十分に一線級の感知能力持ち。
「みみぃ! 仁香さん! 一緒に撮りたいです! きっと仁香さんファンが喜ぶです!」
「ええー? いないよ、そんな人! もう、芽衣ちゃんはおだて上手なんだから!」
「みみみっ! きっと仁香さんファンが、水戸さんから奪いに来ちゃうです!!」
「あの! 水着でも大丈夫です、私! あ、下着になりましょうか!?」
スポーツウェアの2人が表紙を飾る事になった年末特大号。
仁香さんファンが爆増したのは言うまでもない。
撮影が終わるとしょんぼりする仁香さん。
芽衣ちゃんは「みみぃ。お腹が空いてしまったのです!」と笑顔を見せる。
「そうなの!? じゃあ、カフェテリアに行こっか!!」
「みみっ。仁香さんにワガママを聞いてもらったので、水戸さんには芽衣がメールしておくです。みみみみみみっ」
仁香さんは思った。
「あ。木原監察官の気持ちがなんだかすごく分かる。こんなの、心配で四六時中見張っちゃうよ。うん」と。
◆◇◆◇◆◇◆◇
日本本部は広いので、飲食可能なエリアは両手では数えきれないほど存在する。
特に女子探索員に人気なのがカフェテリア。
紅茶とスイーツの品揃えは有名な喫茶店にも引けを取らない仕上がりで、女子探索員の会会長がプロデュースを担当するのが慣例となっている。
当代は山根春香さん。
「ややっ! 芽衣先輩と仁香先輩です!! こちら平山隊員です! 相席オッケーです!!」
「ふぇ!? だ、ダメだよぉ!?」
ノアちゃんがカフェテリアでパンケーキを食べていた。
その向かいには、ノアちゃんの3倍の量のパンケーキと、5倍の量の生クリームをトッピングしている莉子ちゃん。
「みみぃ! お二人と会えるなんてラッキーです!! お邪魔するです!!」
「どうぞどうぞ! 芽衣先輩と仁香先輩もミルクティーで良いですか? 駆けつけの一杯、ボクが注文してきます! とおー!!」
「あ゛! ノアちゃん!? え、えと、違うんですよぉ? あの、ノアちゃんがどうしても行こうって言うので、その。……ごめんなさい」
莉子ちゃんの体重は初期ロットに比べてプラス2キロ。
まだ太ってんじゃねぇか! と思われた諸君。
落ち着いてほしい。
最もムチっていた頃と比べると、マイナス6キロなのである。
「仕方ないなぁー。今日は見逃してあげる! たまには私も、生クリームたっぷりのヤツ、食べちゃおうかな!!」
「ふぇぇ!? 仁香しゃん……!? なんかすごく優しい……!! 芽衣ちゃん、何してきたの!?」
芽衣ちゃんは笑顔で答える。
「みみみぃ! 仁香さんにお散歩を付き合ってもらったです! 芽衣が独占するつもりだったのに、莉子さんとノアさんに見つかっちゃったです! みみっ!」
莉子ちゃんと仁香さんがうっとりする。
「ふぇぇぇぇ。芽衣ちゃんって本当にいい子だよぉー」
「分かる! 私ね! 芽衣ちゃんには体術をもっと鍛えてほしいな! 私、1週間、24時間空いてるから! たくさん特訓しよう? 一緒に! ねっ!!」
こちらが自覚してやってる系ハーレム乙女、木原芽衣ちゃまです。
「ミルクティーをお待ちのお二人! ドーピングしていないヤツをご用意しました!! どうぞ!! ふんすっ!!」
「……莉子ちゃん? カフェテリアにいるのに、ノアちゃんの魔ミルクティー飲んだの?」
「ち、ちが! 違いますよぉ!? そんなわけないじゃないですかぁー!! えへへへ!」
「そうですとも! ボクがカフェテリアのミルクティーを魔改造しました!!」
今日の仁香さんは呆れて笑うだけのトレーナー。
それもこれも、芽衣ちゃんがみみみな1日をプロデュースしたからなのであった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
その頃の水戸くん。
「あ。もしもし。雨宮さんですか? あの、おススメのデートコース教えてください。はい。お金に糸目は付けません。遊園地? そんな子供っぽいところ……え゛っ、密着できるんですか!? すごいバリエーション!! そういうのもあるのか!!!」
こちら、「セクハラ回」になるのか「汚名返上デート回」になるのかまだ不明な、シュレディンガーの水戸くん回。
カミングスーンでございますので、しばらくお待ちください。
カミングしたのをスルーする可能性もございますので、ご了承ください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます