第177話好きです!!異性として!!
「しかしクロのオーラが人間と同じってどういう事ですか?」
「多分姿によりオーラの色がかわったアルと同じ理屈で俺も姿を変えればオーラの色が変わるんだろう」
「成る程……因みにクロの種族は……?」
「秘密だ」
そしてクロが人間であると言われ驚きを隠せないサラがクロに質問し、それに答えるクロなのだが種族を明かすのはまだ得策では無いと判断し二つ目の質問は答えない事にする。
「クロさんっていったい……?」
「だから大魔王だって言ってるだろ?」
「そんな事よりもクロさんっ!!」
「えっと、キンバリーさんでしたっけ?なんでしょう?」
クロが大魔王という事実をそんな事で片付け身を乗り出しながらキンバリーがクロの両手を掴みズイっと迫る。
そしてこれからキンバリーがクロに何を言うかが大体察した他の女性陣はキンバリーが次に紡ぐであろう言葉を遮ろうとするもそれよりも早くキンバリーが言葉を紡ぐ。
「好きです!!異性として!!」
この日クロに彼女が二人増えた。
◇◆◆◇
クロ様と離れ早くも三週間、やっとの事で都市と呼べる街に着くことが出来た。
ここまでの道中は強い敵も出ず至って平穏な道のりだったと言えよう。
しかし一緒にパーティーを組んだ人間の娘、レイチェル・グランとミセル・ブラウンからすれば盗賊に追い剥ぎに傭兵崩れ、魔獣でも危険度Aのファイヤーアントの群れにも運悪く遭遇し生きた心地がしなかったと言っていたので彼女達からすれば心労の多い道のりだったのかもしれない。
そんな彼女達をみていると昔の自分を思い出し懐かしく思う。
「セラ様、ここが東最大の都市『ミロ』のギルドです」
「そう、有難うミセル。では早速依頼を受けに行きましょう」
クロ様と初めて行ったクエストなどを思い出しながらミセルが案内してくれたギルドへと足を踏み入れる。
「入ったはいいがどうやって依頼を受けるんですか?」
「いや、私に聞かれても……ミセルならわかるんじゃないの?」
意気揚々と入るのは良いけど依頼の受け方が分からず思わず一緒にパーティー登録しているウインディーネに聞いてみるもやはりというかやはり分からないみたいで、そのウインディーネはそのままミセルにバトンタッチする。
「それでしたらギルドの受付窓口まで行って、受付の人に依頼を受けたいむねを伝えれば今来ている依頼を教えてくれます」
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