第20話 オチ:やっぱり仇で返されてた人


気力があるうちに投稿。ヽ(・∀・)


__________________________


「す〜」


落ち着け。

いや、落ち着くんだ。

よし、落ち着こう。


きっとこれは何かの間違えだ。



飯塚に殴りかかられたその日の夜。

俺は家に帰って狩人モンスターをやっていた。


先輩に教えてもらった技を駆使してゲームを進めていると、なんとサーバーランク一桁が見えてきたではないか。


「よし!この調子で今日中に一桁ランクを目指す!」


なんといっても今日は金曜日。明日は予定も何もないしこのまま朝までやれば達成できるだろう。そう思っていた。


しかし、ゲームを進めていくと途中で画面がブラックアウトしてしまった。


「ん?サーバーダウンか?」


もう一度ゲームを立ち上げ直すと、そこには見たことのない文字が表示されていた。


『不正行為を確認した為、このアカウントを停止いたしました。このアカウントではもう遊べません』


「んん?」


画面に浮かぶ不条理な一文。


「ん?え?は??」


信じたくない単語が並んでいる。

あまりのことに短音しか発せなくなる俺。


一瞬冗談かと思ったが、何度ログインし直しても変わらない。


「嘘だろ!?なんでだよ!」


俺は何もやましいことはしていない。

絶対何かの間違えだ。確かに短期間でランキングが大幅に上昇したが、それは先輩に教えてもらった攻略サイトにも載っていない方法を駆使したからであって…。ん?



…いや、まさか?

先輩に教えてもらった情報サイトにも載っていなかった経験値稼ぎの方法って、実はバグ技とかだったり?


いやいや、ないよね?

そんなの人に教えないよね?


いや、もし先輩がそれをバグ技と認識していなかったら、どうだろう?

それなら教える、かも。


…。



慌てて先ほど教えてもらった電話番号の描かれた紙を掴む。

そして階段を駆け下り、リビングにある固定電話から速攻で水城先輩に電話をかける。


『…はい、水城です』

「ちょっと、水城先輩ですか!?俺です!村井です!早急に確認したいことがありまして!」



『えっ!村井君!?そ、え、いきなり電話かけてくれたんですか!?あわわ、ちょっとまだ心の準備が!?』


何わけわかんない事を言ってるんだ!この先輩は!!

一大事なんだぞ!!


「先輩、今狩人モンスターにログインできますか!?」

『えっ?あ、なんですか?狩りのお誘いですか?』


ちげーよ!!

先輩もログインできなかったら多分あの方法アウトだから確認したいんだよ!


「いや、そうじゃないんですけど、ちょっと確認してもらっていいですか?」


『え?そうですか?ちょっと待ってくださいね…。あ、なんか変な画面になってますね。ログインできないです。サーバーメンテですかね?早く復旧されるといいですね!』


「…先輩。それ、よく文字読んでくださいね」


垢BAN決定。

…終わった。俺の狩人生活。


携帯は壊れるし、ゲームもできなくなるし、なんなのこれ?

俺、何か悪いことした!?







____________________________________

〜???視点〜


村井が絶望しているちょうどその頃、彼に何度も電話を掛ける女性が一人いた。


…ようやく自分の気持ちの整理ができた。

自分でも今更だと思うけど、もし今からでも間に合うならばこの気持ちを伝えたい。そう思うといても経ってもいられなくなり、彼に電話をかける。が…


プルルルル。プルルルル。ガチャ。

ー電話は応答がありませんでしたー


「〜〜〜!」

「あー、もう!人が意を決して電話してるのに!なんで優斗は 1ineに出ないのよ!」


彼の知らないところで、また面倒事が増えようとしていた。



_______________________________

沢山のブックマーク、評価、感想本当にありがとうございます!

少しは期待できそう!と思えたら下の☆から評価してもらえると嬉しいです!

励みになります!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る