行列は「RPG」だ

 今回は高校数学で習う「行列」についてお話できればと思います。


 「かっこ」の中に数字がたくさん置いてあって、これはいったい何に使うのかなーと思われた方も少なくないでしょう。


 用途はたくさんありますが、たとえばゲームの「RPG」でたとえるとわかりやすいかもしれません。


 ディスプレイの中に勇者がひとりいるとして、みなさんはコントローラーを使って、それを右だとか上だとかに動かしますよね。


 このときゲームのプログラム上では、行列の演算が行われていたりします。


 ディスプレイ上の「ます」の数だけ「行」と「列」があるとして、たとえば勇者のいる位置を「1」、それ以外の「ます」を「ゼロ」としておくと、コントローラーを動かしたとき、数学で言うもとの行列に「単位行列」をかけあわせる演算がおこなわれ、結果として「1」の位置が移動する、つまり勇者の位置を動かせるというわけなのです。


 これもプログラム上の話ですが、たとえば画面上の「橋」や「城」なども、別な数字で置換しておけば、橋がなくなるとか城が空を飛ぶとかいうイベントにも対応できそうです。


 抽象的な話題になりますが、行列のほかに存在する数学であるベクトルや複素数はすべて次元的な要素を特別な言語で置き換えたものであって、数学的には等価であるということです。


 いわゆる純粋数学、そもそも数とはなんであるのかなどの高度な議論をあつかう学問ジャンルに興味のある方は、こちらの路線を調べてみると楽しいかもしれません。


 今回も読んでくださり、ありがとうございます。


 それでは失礼いたします。

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