第2話「すきって くすぐったい」

その日、ふーくんは学校から帰ると、おねーちゃんに聞いてみました

「ねぇねぇ、おねーちゃん。

今日、みーやちゃんに いい匂い って言われたぁー。お菓子みたいな匂いだって。みーやちゃんね、ぼくの匂い、だいすきだって!

いつも、毎日、ぼくはお菓子の匂いなんだって!」

「ふーくんがお菓子の匂い?

ああ〜、もしかして、ウチの柔軟剤の匂いのことかな?おねーちゃんが気に入ってる香りのやつなんだ。バニラとお花の香りのやつ。褒められてよかったね、ふーくん」

「じゅーなんざい???」

「いい匂いのじゅーなんざいを入れると、シャツもパンツもクツ下も ぜーんぶ、いい匂いになるんだよ」

「ふぅーん」

「あ、そうだ、柔軟剤もう残りちょっとしかなかったんだ。

ふーくんも一緒に買いに行く?」

「うん!」

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