第107話『楽天主義者のちょっぴりペシミズム 終』

 パスタ屋にて。


優奈「じゃあさ……どうする?センター目指す?それとも、オプティミはオプティミの位置を探す?マリメロみたいに。」


真葵「私は、センター目指したい!」


優奈「それは正直、私も。でもね、現状、あと3ヶ月しかない。今の状況を本番までに覆すのは、無理だと思う。選択肢に入れておいて、ごめんね。」


ゆりか「私は正直、センターとかは、考えたことなかったの。最近、それこそ、舞央やれいむの方が忙しそうにしてることに、悔しさはあった。けど……私は、Joyfulenceも、粉雪もDEMUREも好き。アイドルが好き。どっちが売れてるとか、どっちが偉いとか、そういうの……あんまり、好きじゃないんだよね。だから、オプティミズム♪はオプティミズム♪らしくありたいな。だとしても……今の私じゃ、多分まだ覚悟が足りてないんだと思う。オプティミズム♪、優奈ちゃんが加入してからここまで、止まらずにやってきたから、自分を……信じすぎてたんだね。」


真葵「そっか、優奈ちゃん、最初はいなかったんだった。」


優奈「うん。オプティミ結成から3ヶ月だったよね、私が入ったの。」


ゆりか「うん。優奈ちゃんが入ってきたとき、初めて舞央が歌って踊るのを見たときと似た感じがしたの。この人のもとなら、大丈夫って。」


優奈「う……まぁ、結果、大丈夫でもなくなってきてるんだけど。……杏虹ちゃんは?」


杏虹「うんと……難しいことは、分からないんですが、オプティミズム♪の4人が、みんなで集まって、こうやって、もっと売れたいよねとか、アイドルが好きとか、言うの、これまでやったことなかったから……だから……その……えっと……」


優奈「うん」


杏虹「……そういうのが、足りなかったのかもって、思います。私、奈々ちゃんと桃莉ちゃんと同じ学校。あんまり話したことはないけど、いつも、たくさん、お仕事のこと話してるの聞いたことあります。Joyfulenceをやってて、楽しくてたまらないって、言ってるみたいです。私は、私たちは、オプティミズム♪をやってて楽しくてたまらない、を忘れてしまっていたんだと思います。」


優奈「……それは……たしかにね。そうだね。オプティミズム♪が一番じゃなきゃ、売れなきゃ、可愛くなきゃって、自分で自分を追いかけてたのかも、私。」


真葵「真葵もそういうとこある。」


ゆりか「そうだねぇ……楽しい、か。忘れちゃダメだよね。忘れたとき……壊れちゃうから。」


杏虹「はい。オプティミズム♪は、楽しいですか?」


優奈「うん、楽しいよ。」


真葵「楽しい、好きだよ!」


ゆりか「私も。大好き。」


杏虹「私もです!じゅげむ!」


優奈「よし!……頑張ろ。いや、楽しもう!」


オプティミズム♪「「オー!」」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る