第71話『合同練習~ラブリーオフィス~ 2』

 男性アイドルによる前座について説明したところ、各々おのおのの反応を見せたアイドルたち。


涼寧「この人たちのパフォーマンス、どうなのよ?すごいの?」


「私は見たことありませんが、すごいらしいですよ。」


薫「あ、動画が出てきたよ。トゥインクルエンターテインメントの、cen☆starセンスターだって。」


薫さんが調べた動画を皆に見せる。画面の向こうでは、キラキラ輝く笑顔でダンスを練習する男の子3人の姿。


薫「ダンスレッスンの様子、って書いてあるね。自分たちでSNSに投稿してる。」


メルシー「……上手いね。」


華雪「私たちとは比べものになりません……!」


踊っていた彼らがカメラのそばに駆け寄ってくる。


男性アイドル1『撮れたかなー!へへ、これ見て俺らのことかっこいい!って思ってくれる人、1人でもいたらいいなぁ。母さんでもいいから。ね!』


男性アイドル2『そうだな。』


男性アイドル3『えー!母さんじゃさすがに寂しいよ~!ファンの方、もし誕生したらコメントくださーい!』


屈託のない笑顔。まっすぐな言葉。紛れもなくだった。見つかりさえすれば、性別の垣根も超え、人々を魅了することになるであろう煌めき。


男性アイドル1『それじゃっ、以上!cen☆starでした~!』


動画が終わった。


涼寧「負けてられないわ。」


薫「うん。このレベルのアイドルたちが前座をしてくださるんだよ。それ以上が求められる。」


ゆりか「……よーし!気合い入れていこう!」


「はい、頑張ってくだい。」


しばらくして、ダンスの先生がやってきた。


ダンス講師「おはよう。」


「「おはようございます!」」


ダンス講師「アップは済んでる?」


優奈「はい!」


ダンス講師「いいわね。それ、何見てたの?」


薫「あっ、男性アイドルが前座をしてくださるということで、どんな方々なのかなと思って調べていました。」


ダンス講師「あらそう。私も観たいわ。」


薫「はい!」


薫さんがまたcen☆starの動画を再生する。先生は鋭い目付きで見つめていた。


ダンス講師「へぇ……なかなかやるわねぇ。私たちも負けてはいられないわ。」


ゆりか「はい……!」


ダンスレッスンがスタートした。


ダンス講師「じゃあまぁ、どの先生もやってるみたいだし、まずはそれぞれのユニットパフォーマンス、見せてもらおうかしら。」


色気たっぷりの先生に目を奪われつつも、まずはUTOPIAが定位置に散らばった。

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