第43話『アルカンインスタ大作戦 2』

 インスタに最初にあげる投稿について話し合うARC-EN-CIELアルカンシエル


奏那そな「うーん……やっぱり、出演情報?」


瑚橙こと「自己紹介じゃない?」


洸夏こうか「たしかに、私たちのこと知らない人もたくさんいるしね!」


咲希さき「えーっと、自己紹介なら、名前と、顔写真と」


奏那「写真は?宣材?」


洸夏「宣材持ってる?」


あい「あ、私、持ってる。」


瑚橙「なぜ。」


藍「貰ったんだ、なんか、見たくて。はじめの第一歩だから。」


咲希「くぅっ」


天音あまね「たまらないね」


洸夏「たまらないよ」


藍「えっ……な、なんで?」


奏那「純粋だからだよぉ。藍ちゃんはそのまま大きくなってね、よしよし」


瑚橙「藍ちゃん年下によしよしされてる」


藍「えへへ」


奏那「はいはいそれで、自己紹介でいいかな?」


明結あゆ「うん、いいと思う。」


咲希「私も賛成~」


洸夏「でも7人いるよ?7つ投稿するの?それとも1つに?」


天音「別々がいいんじゃない?まとめちゃうと、最初の人以外はパッと目につかないから、もったいないし、差が出ちゃう。」


奏那「たしかに」


咲希「けど7つも投稿したら見にくくない?」


瑚橙「よく考えたら、プロフィールの欄に私たちのが載ってる。」


洸夏「URL言い慣れてないでしょ。」


瑚橙「うん、ふふ」


咲希「たしかに、そこを見たら載ってること、わざわざあげるのも違うか。やっぱり出演情報?」


藍「近々あるのは、HiHマガジンでの特集だよ。」


奏那「お、よくない?」


洸夏「いいかも」


咲希「それにしよ!買ってね~って!どう?いい?」


藍「いいと思う。明結ちゃんは?」


明結「うん。」


瑚橙「一緒に集合写真載せる?」


洸夏「うんうん」


奏那「えっ、今撮るの?」


咲希「みんなおめかししてるし、いいんじゃない?」


天音「いつもは練習着だから、今のうちがいいかも。」


咲希「よし、撮ろう~!」


こうして、最初の投稿が載せられた。


 しかし、その後もいくつか投稿したが、フォロワー数もいいねの数も一向に伸びない。


咲希「なんでだー!」


洸夏「うーん、面白くないのは分かるけどぉ」


天音「どんなのを見たら興味が湧くんだろ……」


奏那「うーん……好きな物とか?私たちの。天音ちゃんとかほら、好きな声優さんの好きな物とか、思わず買っちゃうって言ってたじゃん?」


洸夏「えー、私たちごときの好きな物見て、興味湧くかなぁ」


咲希「うーん……私なら湧かんねぇ。」


瑚橙「……今日あったこと?空が晴れてるね、とか。」


洸夏「えー!?見るかなぁ!?」


奏那「パンチが無いと目に止まらないよ。」


明結「あの……みんなは、どう見せたいかとか、そういうのは、無いの?どう見られるかじゃなくてさ。」


咲希「ん?」


明結「えっと……だから……いや、ごめん、なんでもない。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る