第60話 ダンジョンを弄る 6~10層目
さて、6層目の設定に移るか。
まだ、5層目までしか設定出来ていないのに30分も経過してしまったから巻きでしたいところだな。
とりあえず10層目のゲートキーパーをぷらてあに設定する予定だから、6層目からは植物系のモンスターを主体に設定していくことにしよう。
と言っても、そんなに植物系モンスターと遭遇していないから設定できるモンスターが少ないな。って、ん? 空間の設定が出来るようになっている? 5層の設定の時にはこんな項目なかったと思うのだけど、どう言うことだ?
「なぁ、アンゴーラ。この空間の設定って項目、何で使えるようになったんだ?」
『うぬ? ああ、空間の設定が出来るようになったのは、ダンジョンマスターのスキルのレベルが上がったからじゃな』
「ダンジョンマスターのスキル?」
まて、そんなスキルを取得した記憶はないんだけど? アンゴーラが持っているスキルか? いや、そんな訳ないよな。という事は、いつの間にかそのスキルを取得していたってこと?
ダンジョンの設定を一旦止めて、俺はステータスボードを確認した。
すると、いつの間にかに、取得スキルの中にダンジョンマスターに関係するスキルがあることに気付いた。
本当にあったな。あれ? でも、スキル取得可能数にカウントされていない? いや、特殊スキルとか言う括りの下に在るから別枠なのか?
「なあ、この特殊スキルってのは何だ?」
『ぬ? 特殊スキルと言うのは妾は知らぬ。もし、それがダンジョンマスター関連のスキルなら、称号を手に入れた際に取得したはずじゃ』
「……なる……ほど?」
称号を手に入れた際にスキルを取得、というのがよくわからないが、称号を確認すればわかるだろうか。
<称号:ダンジョンマスター>
ダンジョンを手に入れることで獲得できる称号。
ダンジョンは貴方の手足。上手く活用できれば多くの利益を生むだろう。
効果:スキル:ダンジョン管理を強制獲得する。管理下にあるダンジョンが無くなった場合、この称号、及び称号によって獲得したスキルは消滅する。
あー、そういう。強制取得スキルだから、スキル取得数が上限まで行っていても獲得できるよう、通常のスキル枠には入らないってことか。
しかし、アンゴーラが特殊スキルの事を知らなかったのに、称号を獲得することでスキルが手に入る事を知っていたことが気になるな。称号によってスキルが手に入るという事を知っていたなら、特殊スキルについても知っていてもおかしくはないと思うんだが。
うーん? やっぱりあくまでもダンジョン補助AIだから、持っている情報に偏りがあるのか? 何でも知っているとなると、ダンジョン以外の攻略でも有利になりかねないから仕方ないかもしれないな。
まあ、これに関しては今気にする事ではないか。さっさとダンジョンの設定を進めて行こう。
とりあえず、空間の設定が出来るようになったのだから、6層からはダンジョン内を森に設定することにして。……これは各層で設定できるのか。1層当りに掛かるDPは500ね。
後は1~5層と同じように6~10層目に出現するモンスターを設定して……。
6層目
出現モンスター:フラプレンテのみ800匹 ゲートキーパー:ポイズンプレンテ50匹
7層目
出現モンスター:ウッドのみ400匹 ゲートキーパー:ビッグプレンテ30匹
8層目
出現モンスター:ウッド50匹・デミトレント50匹 ゲートキーパー:木霊10匹
9層目
出現モンスター:デミトレント25匹・ポイズンプレンテ25匹 ゲートキーパー:ヒューマプレンテ5匹
10層目
出現モンスター:6層から9層に出て来たモンスター全て合計1500匹 ゲートキーパー:ぷらてあ(アルラウネ)
こんな感じだな。1~5層に比べてモンスターのランクが高めだが、これ以外に選択肢がなかったから仕方ない。
もう少しフィールドを探索して出現させられるモンスターを増やさないと、先の階層を作るのに苦労しそうだ。
まあ、それは既にある階層を設定し終わってからすればいいか。そこまで急いでいないしな。
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