▶雪と死に化粧
冬の白色の朝
はだしで踏み出した
冷たく凍りつく
足先は白く透き通る
誰にも何にも邪魔されない
音もない 色もない
白色の 雪の匂い
埋もれていく この指先は
血を失い 温もりもなくなる
恐れなど 怒りなど
哀しみさえも
溶けてなくなるだけ
白色の冬の朝
凍りつく瞼のふち
白く染まる睫毛
眠るように閉ざされた目
その顔は どの時より
穏やかな白い顔となる
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