目を瞑って

何の音も聞こえない夜

いや

耳鳴りだけは聞こえる


目を閉じて真っ暗の部屋で

耳鳴りを聞いている


うるさいなぁと思ったら

周波数が変わったようで

音が高く変化した


この世に独り取り残された

ような気持ちになっていく


そのとき遠くに自動車の

エンジン音が聞こえて

すぐ聞こえなくなった


眠れない夜に独りか

寂しくは無いけど

人恋しくはなる


とっとと寝てしまえ

心ではそう思うが

眠れないものは

眠れないのだ


眠れるまで

この耳鳴りに

集中してみるか

少しは気も紛れる

そう思いたいものだ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る