第9話
家の中はシンプルなインテリアできれいに片付いていた
「濡れましたよね??タオルどうぞ」
「あ…ありがとうございます…」
「適当にくつろいでて大丈夫ですよ〜」
そんなこと言われて本当にくつろげるほど俺も図々しくない
どうしたもんかとウロウロしているところにやつは戻ってきた
「あれ??座ってればよかったのに〜そこら辺の好きなところに座ってね」
「はい…」
「ねぇ…1つ聞いていい??」
急にかしこまってなんだ??
そして敬語になったりタメ口になったり…
なんか気になるな
「…どうぞ」
「なんで僕に名前聞いてこないの??」
「あ…」
そうだった
俺はまだこいつの名前を聞いていなかった
知らなくても困らないしどうせ今日限りで会うことはないと思っていたが…
そうか普通は聞くもんか
「あの…名前は…」
「いわきかなでだよ岩に城に叶うに奏でる」
いわき…かなで??
初めて聞いたような気がしない名前だ
「思い出した??まさ」
「思い出したって何を??」
「本当に忘れちゃったんだね〜」
さっきからなんなんだ??こいつは
俺の名前を聞いてやっぱりって言ってみたり
今も思い出した??って
まるで昔からの知り合いみたいに…
「まぁしょうがないよねぇ…あっ!!雨止んだみたいだよ」
その言葉を聞いて外を見てみると雲の隙間から陽の光が除いていた
良かったこれで帰れる
「じゃあ俺帰りますありがとうございました」
「うんまたねまさ」
パタン
またねってもう会うこともないだろうに…変なやつ
そんなことを思っていたら
「待ってまさ!!」
あいつは走って追いかけてきた
そして俺に向かって笑いながらこう言うのだ
「LI○E交換しよ??」
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