二度寝
寝心地が、悪い。
テントで寝ることには、結局慣れることはなかった。
だからだろう、よく目が覚めてしまうんだ。
「…………。」
彼女は……寝てる。それじゃ起こさないようにしないとな。
ここは、森の中に構えたキャンプである。『街』から持ってきた。もちろん盗んでなんかいないさ、盗めやしないさ。
さて、せっかく目を覚ましたんだ。今後の予定と、今までについての謝罪を行おう。
謝罪は、二つある。どちらも『彼女』にまつわるものだ。
まず一点、彼女の
一言でいえば、全裸だった。そう、全裸。
これについては出会った当初から分かり切っていたことだ。
しかし、彼女は動じない。だから話題にすら出さなかったのだ、失礼だしな。
この問題について当方は、一度『街』の方に戻って服を調達するほかないだろう。
続く二点目、彼女の右腕についてだ。
彼女の右腕は————信じられないけれど、人間のソレではなかった。
鉄と油と技術で編み込まれた片腕。
それを一言で表すなら、
そしてまた俺は深い、不快、まどろみに誘われて、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます